第37話 そして、スーの村へ・・・
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20になれば、確実に覚えるよ」
「本当?」
セレンは目を輝かせて期待している。
「俺が、セレンに嘘をいったことがあるかい?」
「ごまかしたことはあるけど、嘘はないわね」
俺はごまかしたことなどなかったはずだが、追求されるとまずい気がして話を続ける。
これもごまかしたことになるのだろう。
「だから、セレン。安心して一緒に冒険をしよう」
「はい!」
セレンは元気よく頷く。
「それに、」
俺は、セレンの頭をなでなでしながら答える。
「こんなにかわいらしい僧侶を見捨てたら、世界中の冒険者に殺されるよ」
「私を、子ども扱いしないで」
言葉はともかく、セレンの表情は、全く不満を持っていなかった。
「さあ、そろそろ戻ろうか」
テルルが探しに来るかもしれない。
俺が周囲を見渡すと、セレンはいたずらっぽく微笑む。
「テルルは宿で待っているわ」
「そうなのか?」
「だから、お願い」
セレンは俺の腕を取ると、腕を組むようにして歩き始める。
「宿屋では、テルルの話も聞いてあげて」
「・・・。わかった」
俺は頭をかきながら、宿屋に向かった。
俺はリーダー失格かもしれないな。
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