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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第37話 そして、スーの村へ・・・
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がができなかった。
ひょっとしたら、自分に僧侶の才能がないのかもしれない。
もしかしたら、もう呪文を覚えることが出来ないかもしれない。
そうなれば、使えない僧侶として捨てられるかもしれない。
自分の替わりに、俺が、新しくかわいい僧侶(女)を加えて冒険をするかもしれない。

「ふぅ」
すごいよセレンさん。
よくもまあ、こんなにも突っ込みどころが満載の話をしてくるとは。
責任は俺にあるか。
俺はこのパーティのリーダーである。
一年ぶりに冒険を再開したのに、あまりセレンと突っ込んだ話をしなかった。
こうなったら、時間をかけて何度も話をする必要がある。
信頼を取り戻すには時間は必要だ。

「セレン。まずは、ひとつづつ誤解を解こうか」
「誤解?」
「そうだ、あまり話をする機会が無かったことは、済まなかった」
俺は、セレンに頭をさげる。
「・・・」
「まずは、呪文の習得についてだが」
俺は頭の中で考えを整理しながら話を始めた。
「セレンは講義の内容をおぼえているかい?」
セレンは頷いて話を始める。

「呪文は一定のレベルで覚える事ができることと、習得には「かしこさ」が関係することだったかな」
セレンはようやく泣きやんで、落ち着いたようだった。
「そうだね、講義ではその程度しか話は無かったとおもう」
「・・・」
「ここから先の話は、誰にも言わないと約束できるかい」
「はい」
これから先の話は、俺が前の世界でインターネットを使って調べた話だ。
現在、母ソフィアに、冒険者ギルドから統計データを入手してもらうようお願いしているが、間違いはないだろう。

「呪文には、確実に覚えられる呪文とそうではない呪文がある。
そして、そうではない呪文については、ある程度のかしこさがあれば半分程度の確率で覚えることが出来る」
「だったら、ルカナンの習得も運しだいなの?」
セレンは安心して質問する。
「ルカナンは、必ず覚える呪文だよ」
「そ、そんなぁ」
セレンは、再び涙ぐんでいた。
この涙は見たくなかった。
だが覚えている以上、嘘はつきたくなかった。

俺がこの世界に来て最も変わったことは、記憶力だった。
もともと、記憶力はあまり良くなかった俺だが、前世の知識のうちドラクエ3に関係ある知識だけは、かなりはっきり覚えている。
確かにこのゲームを何十回も遊んでいたが、他のゲームも遊びまくっていたのだ。
この世界に転生したことと無関係ではないと思う。

「話は途中だ、セレン」
「えっ」
セレンは心配そうな顔をむける。
俺はセレンを思わず抱きしめて、頭をなでなでしたくなるほどかわいらしかったが、我慢して話を続ける。
「ルカナンは一定以上のレベルがあれば確実に覚えるよ」
「そうなの?」
「レベルが
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