第36話 そして、結婚へ・・・
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モンスターの周囲に冷気の風が舞い、発生した無数の氷をモンスターにぶつける。
「どうですか、私の呪文は?」
ジンクが冷気呪文ヒャダインを唱えると、自慢げに感想を求めてきた。
「綺麗ですね」
セレンがいつものように、感嘆の声をあげる。
「効果がないぞ」
俺がすかさずつっこんだ。
ゴリラに似たモンスターや、大きな面を身につけたモンスターは平気のようだ。
俺は、モンスター達に爆発系呪文イオラをぶつける。
「だめでしたか」
俺のイオラが効いたのを確認したジンクは、俺と同じく、イオラを唱えようとしていた。
俺たちは、アイテムを買うためにサマンオサ城へ向かっている。
俺が旅の扉の酔いからさますため、半日休んだのは内緒だ。
「アーベル、何やっているの。新手が来たわよ」
「了解」
俺は、空から飛んでくるモンスターを見ていた。
「ごくらくちょうか」
確か、二回攻撃と回復魔法を覚えていた。
本来なら、やっかいな敵だ。
「普通ならばね」
俺は、再度イオラを唱えようとする。
ごくらくちょうは俺たちが攻撃する前に、仲間にすばやく回復呪文を唱えるとそのまま逃げてしまった。
残されたモンスターたちは、俺とジンクの魔法によって倒れた。
「残念でしたね」
珍しくセレンは不満そうな顔をする。
「ごくらくちょうか」
「はい」
「まあ、気にするな」
「父から、あの肉は絶品と聞いていたので」
「そうか」
まあ、今後機会があるだろう。
セレンの料理の腕は確実に上昇している。
非常に楽しみだ。
「そのときには、私も呼んでくださいね」
ジンクは、期待を込めてセレンにお願いした。
「いいですよ、初めてなので上手くいくかわかりませんが」
「ありがとう、セレン。とはいえ、簡単にはあえなくなりますね」
ジンクは珍しくさみしそうな声をした。
俺は、少し気になったが、すぐにセレンにたのしそうに料理の話をしたのを見て、忘れてしまった。
俺は、サマンオサの商店で1人買い物をしていた。
旅の扉のところで、酔い覚ましをしていた俺は、セレンとテルルにアイテムをプレゼントすると口が滑った。
それならばと、俺が1人で買い物に行くことになったのだ。
俺は、一緒でも問題なかったが、皆を旅の扉のところで待たせたのだ。
多少のことは気にしない。
買い物がすむと、セレンとテルルが待っている宿屋にむかった。
「はい、プレゼント!」
「・・・」
「・・・」
俺は、嬉しそうにプレゼントを手渡そうとしたが、セレンとテルルの顔は無表情だった。
「だから、言ったでしょう。アーベルに期待したら駄目だって」
ジンクは変なことを口にする。
「そうね」
「わかっていたわよ。でも、少しくらい期待してもいいじゃない!」
セ
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