第33話 凱旋式
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剣な目で俺をみつめた。
「期待のしすぎか」
俺はあきらめた表情で、ジンクを見返す。
「期待のしすぎです。魔王相手なら、心配するのも当然でしょう」
俺はうなだれた。
「まさか、モンスターの情報を教えたのか?」
ジンクはうなずく。
「2人に殺されたくありませんから」
「・・・わかったよ」
俺はため息をついていた。
魔王バラモスの姿形は、ロマリアではある程度知れ渡っていた。
大昔に、バラモスの襲撃を受けたことがあるからだ。
ただ、魔王が出現ことが兵達に知れ渡ると、兵の士気が落ちる可能性があった。
このため、参謀や幹部達を除き、「要注意モンスターB」が魔王であることを伏せていた。
俺は、どうやら魔王を倒したようだ。
LVが17から一気に25まで上がっていたのを確認したからだ。
「あんな方法で倒したら、反則だよな」
自分のステータスシートを眺めながらつぶやく。
先ほどの戦いでジンクに唱えてもらった、魔法反射魔法マホカンタも覚えてしまっている。
「でも、まだ父さんの死亡フラグは出ないようだ」
魔王を倒したようだが、モンスターの気配は収まっていない。
魔王の姿が消えたとき、思わず血の気が引いてしまったが、引き続き戦闘が続いていたので思わず安心してしまった。
「本気になる前のバラモスとか」
俺は自分なりに考えた。
とあるボスモンスターのように、一度倒されても、もう一度戦う必要があるモンスターがいる。
おそらく、魔王バラモスは生きているのだろう。
今頃おとなしく城内で回復でもしているのだろうか。
「まあ、魔王退治は勇者にまかせるさ」
1年半後に旅立つ勇者候補生の顔を思い出す。
アリアハンとポルトガの状況についても報告を受けている。
アリアハンはかねてから計画していた、なじみの塔奪回計画が成功したようだ。
詳細については、後日母ソフィアから報告を受ける予定である。
ポルトガについては、今回は開放計画を見送っていた。
現在ポルトガでは、艦隊を増設することに追われていたからだ。
このため、ポルトガ陸軍は、開放計画を行うことはなかったが、ロマリアに近い事を懸念して、ウエイイ開放計画に合わせてポルトガ周辺の防衛をおこなっていた。
結果として、ポルトガへの襲撃は発生しなかった。
この結果を受けて、今後ポルトガは何を考えるだろうか・・・
「王よ、考え事はあとにしろ」
「そうですね」
俺はデキウスの指摘で我にかえると、気持ちを凱旋式に切り替えていた。
「覚悟しておけ」
「はい」
俺は、デキウスの指摘に思わず身構える。
凱旋式も終盤近くにさしかかり、とある角を曲がろうとしていた。
「甲斐性なしの王様よ、早く后を迎えろよ!」
「ロマリアにも、いい女はたくさ
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