第32話 最後の戦い
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る。
では、ポルトガが作る船と他国が造る船との違いは何かといえば、船体に使用する金属の違いである。
他国が船を造っても、海上に浮くことは出来るが、モンスターからの襲撃に対抗出来ない。
モンスターから船体にぶつかったりするなどの攻撃を受ければ、すぐに船が沈むのだ。
一方で、ポルトガが船体に使用する金属は、水に触れると魔物を追い払う力がある。
そのため、ポルトガ製の船は、モンスターが船体にダメージを与えることは無いのだ。
この金属はホビットのノルドが済んでいる洞窟でのみ採掘されており、彼が金属を提供するのはポルトガ王だけであるのが、ポルトガ製の船だけがモンスターに襲われない理由であり、彼が住む洞窟にモンスターが出現しない理由でもある。
「・・・、という感じだよ」
「そうか」
船旅では、ソフィアがほとんど1人でモンスターを倒していたようだ。
ソフィアは呪文をほとんど使わずに、鞭でモンスターを全滅させたらしい。
確か魔法使いが装備できる鞭は一種類しかないはずだ。
あまり攻撃力が高い武器ではなかったはずだが。
俺は深く考えることをやめ、席を立つと2人に提案する。
「今夜、俺と付き合わないか?」
「昨夜はお楽しみでしたね」
「誤解を招くような事は言わないでくれ」
俺とジンクは、天幕の中で打ち合わせをしていた。
「あなたの方こそ、誤解を招くような発言は控えた方がよろしいかと」
「誤解?なんのことだ」
「お二人から聞きましたよ。私がわざと外したように、あなたも「訓練」という言葉を外したのではありませんか?」
「・・・わざとでは、ないのだが」
俺は指摘されたことの意味にようやく気がついて、頭をかいた。
こんなときに、王冠は邪魔だな。
とはいえ、防御力に心許ない俺にとってこの装備は必須だ。
昨夜は、自分の訓練のため、セレンとテルルを訓練場に招いた。
切り札を使うための練習である。
練習内容は空を飛びながら、砂袋を落とし、落ちる砂袋めがけて、まどうしの杖で放たれたメラをぶつけるというものだ。
俺は当初、飛びながら魔法を使用することを考えていたのだが、同時には使用できていない。
俺には同時魔法使用の才能は無いのかもしれない。
かわりに、杖を使用することで解決を図った。
一方で、高度を一定に保つことと、目標に魔法を命中させることを練習していた。
高度については、訓練場の端にある櫓から、高度が維持されているか確認を行ってもらっている。
高度の確認が必要なのは、モンスターから呪文攻撃を受けないためだ。
当然だが、呪文にも効果範囲がある。
命中の訓練だが、通常の呪文攻撃であれば相手を選んだ時点で、ほぼ確実に命中する。
だが、標的が自由落下により効果範囲から外れると
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