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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第31話 おやつなんて、必要ない(あそびにんを除く)
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元部下達の加入に渋っていたが、効率的な運用方法の提案を受け入れているうちに、彼らに敬意を払うようになっていった。


編成を終えた部隊から、順次ノアニール西の洞窟へ移動させる。
絞ったとはいえ、25パーティが行軍しながら移動するのだ。
通常の魔物は逃げ出してゆく。
当初、兵力の集中によりモンスターが集団で部隊を襲撃する可能性を想定していたが、発生することなく洞窟にたどり着いた。


「予想どおりで助かりましたね」
「ああ」
俺はジンクの発言に頷いた。
奪還計画の際に配慮した点の一つが、軍隊の移動によりモンスター襲撃フラグが起きることだった。
過去の奪還計画の記録を見ると、モンスターの襲撃は都市の浄化開始と同時に始まるようだ。
モンスター襲撃フラグの発生条件は一つとは限らない。
であれば、大魔王や魔王を刺激するわけにはいかない。

ちなみに都市の浄化とは、結界によりモンスターの発生を押さえ、襲撃から身を守る結界のことだ。
ロマリアの都市は城壁により守られているが、農地は城壁の外に広がっている。
物理的な防御が不可能であれば、魔法的な要素で守る必要がある。

効果は絶大であり、魔王クラスの能力者か、千体以上のモンスターの集団か、逆に一時的に能力を無力化したモンスターでなければ、まともに進入することはできない。


俺はジンクに話の続きを促したが、ジンクはしばらく黙ったままだった。
しばらくして、ようやく重い口を開いた。
「洞窟に到着してからが、本当の地獄の始まりだったぜ」
「モンスター視点ですか?」
ジンクは喜んで頷いた。

俺はため息をついた。

洞窟内は狭く、パーティの展開は基本的に1列となるが、1戦闘ごとに最前列が入れ替わるため、兵士達の疲労は皆無である。
そのまま、目的地である地下2階に進む。

俺が訓練に使用した回復の魔法陣が目の前にあった。
ひとまず全員が魔法陣に入ることで体力と魔力を完全回復する。

その後、進入したパーティが、魔法陣を背にしながら周囲を取り囲み、モンスターの襲来に備える。
魔法陣のすぐそばにいる、司令部に配属された指揮官が号令をかける。
号令に従って、遊び人がくちぶえをふいた。

モンスターが口笛に反応して出現し、魔法陣に向かって向かってくる。
が、警戒していたパーティにより殲滅される。
傷ついた兵士がいれば、司令部に配属された僧侶によりすぐさま回復される。

体力が回復した段階で、再び指揮官が号令を下し、モンスターを呼び寄せる。

半日が経過した段階で、戦闘に慣れてきたのを指揮官が確認し、作戦を変更する。
僧侶による回復を行いながら、連続してモンスターを呼び寄せるのだ。

たまに、包囲を抜け出して進入するモンスターもいたが、指揮
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