第28話 だからこそ、手段を選ばなければならない
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ったい何が言いたいのかわからないという顔だ。
「つねづね疑問に思うのですが、この話は本当なのでしょうか?」
俺は、2人に質問する。
「・・・」
ジンクも前王も答えない。
「普通は魔王に聞かない限り、確認出来ない話ですよね?」
「!」
2人は驚愕する。
しかし、ジンクは俺の話に反論する。
「ロマリア王国に伝わる話では、魔王が現れてから、モンスターが出現したとあります。
きっかけは、ジンクの話のとおりかもしれません」
「しかし、反証をあげる事ができます」
俺は、説明を続ける。
「先日、ある洞窟でモンスターを倒し続けていました。
しかし、いくら倒しても、しばらくすると再出現します。これはどういう理由でしょうか?」
「・・・」
「いちいち魔王が触れるとは考えられません。
逆に、触れなくてもモンスターを生成することができるのであれば、逆に世界を滅ぼしているでしょう」
俺は、自分なりの結論を導き出す。
「魔王を倒しても、モンスターが消えない可能性があります」
「・・・」
ジンクも前王も驚愕して声が出なかった。
モンスターが消えない可能性については、ノアニール西の洞窟での戦闘経験から推論していた。
それ以外の判断理由として、前世でのゲームの経験も考慮に入れていた。
当然、この世界の住人に話す内容ではないが。
俺は、前世でドラクエ3をクリアーしている。
クリアーした場合、モンスターは一切登場しなくなるが、それはこの世界ではなく、下の世界での話だ。
ゲームシステム上、この世界に戻ることができないため、確認することはできなかった。
そうなると、下の世界だけモンスターが登場しないシステムが反映されることも、可能性としては考えなければならない。
さらに言えば、クリア後の世界でもゲームシステムとして、モンスターが引き続き出現しているということも考慮に入れなくてはならない。
俺としては、ゾーマ討伐後、モンスターが引き続き出現するかどうかという、二つのシナリオを考慮に入れる必要があると思っている。
昔は、単純にゾーマを倒せばモンスターは消えると考えていた。
だが今の俺の予感では、引き続きモンスターは出現すると考えている。
俺の場合、悪い予感の方がよく当たる。
「だからこそ、魔王を倒す前に少しでも領土を回復する必要があるのです」
魔王を倒しても、モンスターはいる。
なにもしなければ、国民に絶望感を与える可能性が高いだろう。
「だが、考えはあるのか?」
「あります」
俺は、自分の計画を話しはじめた。
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