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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第3章 交渉魔術王アーベル
第20話 そして、新たな仲間(?)との旅立ちへ・・・
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ことに驚いていた。
「なんだお前、知っていたのか?」
「事実なのか、ジンク」
「面接官の気持ちは知らないけど、だいたいそんなかんじだったよ」
当事者であるジンクは、酒を飲みながら平気な顔で答える。

「おい、ジンクよ」
「なんだい」
「つかってみせろよ、イオナズンを。今日はMP足りているよな」
酔っぱらいの男は、ジンクを挑発する。
「わかった」
ジンクは立ち上がると、呪文を唱えようとする。
酒場全体が静まりかえる。
「おい、ジンク。この場所で攻撃呪文をつかったら」
「わかっているよ、アーベル」
ジンクはかなり酒を飲んでいたにもかかわらず、キチンと姿勢をのばして詠唱を始めた。

「これは」
俺の知っているイオナズンの詠唱ではない。
しかもこの詠唱は魔法使いとして覚える呪文には含まれていない。
一番近い呪文といえば、効果不明呪文パルプンテに近いか?あと、「おおごえ」の呪文も組み込んであるようだ。
「イオナズン!」
ジンクはイオナズンの呪文を唱えた。
「イオナズン、イオナズン、イオナズン」
ジンクのこえは山彦となって、あたりに響き渡った!

「・・・そうくるか、・・・」
俺は思わずつぶやいた。
酒場全体は静まりかえったが、やがて誰かが笑い声をあげる。
「最高だ!さすがジンクだ!」
その声の持ち主に気付いて、多くのものは驚愕したが、やがてみんなが笑い出した。
「・・・おもしろかったぜ、ジンク」
さっきまでからんでいた男もあきれながら一声かけると、もとの席に戻っていた。


「すごいです」
「すごくないわよ、セレン。まったく、ばかばかしい呪文ね」
感嘆の声を上げるセレンと、それを否定するテルル。
それでも、3人の親睦は深まったようだ。
調子に乗ったジンクの話にセレンとテルルが身を乗り出して聞いている。

内容としては、先ほどのイオナズンは師匠に教えてもらったとか、師匠はイオナズンを百八式まで使えるとか、自分はまだ5種類しか使えないとか、どうでもいい話だった。


「それにしても、お前は何者だ」
「さすが、アーベル「きれもの」ですね。ただ、みてのとおりとしか、答えようがないですが」
「まあ、そうだろうな」
俺はため息をつく。
隣のベッドで寝ようとしている、ジンクに話しかけていた。

これまでは、俺たちは3人部屋で寝ていたが、さすがに今日からは2人部屋を2部屋借りて寝ることにした。
俺は問題なさそうにも思えたが、権限は女性陣たちにある。

俺や母親のソフィア以外で独自呪文を開発した事に驚愕した。
そして、ただのあそびにんでは絶対にできないことを確信していた。
だから、俺は俺のパーティに加われない理由のひとつとして、ステータスの一部非公開に解決の鍵があると考えていた
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