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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第19話 そして、精算へ・・・
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俺たちは再びノアニールの西にある洞窟にいた。
防具を強化した俺たちは、集中攻撃にさえ注意すれば、ここで全滅することはないだろう。
俺が唱える炎の呪文「ベギラマ」は強力であり、決まればほとんどのモンスターは倒される。
一部効かないモンスターは、テルルとセレンの打撃攻撃でしとめられる。
俺たちの魔力が尽きれば、魔法陣に戻ればすむ。

魔法陣の力で、俺たちのHP、MPが瞬時に完全回復するからだ。
いまのところ、魔法陣の力は尽きることがない。

俺が、火の呪文「メラミ」を覚えるまで訓練をつづける。
そこまで訓練すれば、もう一つの目的を果たすことができるだろう。
借りた金を返すことだ。
俺はキセノン商会から10,000Gの大金を借り、装備を整えた。
俺たちが快適な旅を送ることが出来た原因でもあるが、借りた金は返す必要がある。

ちなみに、利息は最初の一ヶ月までは無利息で、1ヶ月ごとに1割の利息が加算される。
複利計算ではないとはいえ、前の世界の金利に比べれば高いと思われるかもしれないが、俺には担保がないのだ。
戦力として、体で返すことしかできない。
このような相手に10,000Gを貸すこと自体大きなリスクがあるのだ。
当然リスクに伴うリターンも過大になるというものだ。

「さて」
俺は、テルルとセレンに声をかける。
目標がすでに達したことを報告し、帰還呪文「リレミト」を唱える。
俺たちは、すでに親しみを覚えたこの場所から離れることにした。


「さて、どうしようか」
「どうするの」
「いただきます」
「ちょっとまて」
俺は、テルルがテーブルに置いてある種をつかもうとする手を、つかんで止めた。
俺たちは、アリアハンにあるルイーダの酒場で話をしていた。

ここで話をしているのは、獲得した種の分配についてであった。
洞窟の中でモンスターが落とした種がある。
かしこさの種が1個と、ラックの種が3個だ。
戦ったモンスターの数と落とした種の個数、そして、種を落とす確率を考えると、俺たちのリアルラックは、ふつうかもしれない。

さて、この4個の種、食べるとその名称のステータスが上昇する貴重なアイテムである。
どのように使用するか、慎重に決める必要がある。
冗談であるとはいえ、お酒のおつまみの感覚で食べるものではないのだ。

分配方法にはいろいろな考え方がある。
恐らくパーティの数ほどあるだろう。
均等に分ける方法。パーティの弱点の強化を補う方法。リーダー1人に集中投入する方法。などなど。

今回は、パーティの戦力強化の観点から種を使用することで、3人の意見は一致した。
まずは、かしこさの種であるが、僧侶のセレンが使用することになった。
俺のMPは120を越えており、セレンのMPに比べる
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