第8話 そして、旅立ちへ・・・
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は知っているので、文句は言わない。
3人そろった俺たちは、そのまま街の外へと向かった。
既に冒険の準備は出来ている。
一日も無駄にはしたくない。
俺は原作知識を使って、少しチート気味なことをしている。
装備面の改善である。
キセノン商会の協力を得て、出世払いということで、アリアハンで用意できる最高の武器を用意してくれた。
防具についてはさらに優遇してある。
キセノンは、ランシールから「みかわしの服」を3人分調達してくれたのだ。
「おじさん。ありがとうございます。金はお返ししますので」
「別にお金はいいよ。娘の持参金代わりということで」
「必ず、お返しします」
「アーベルよ、即答するのか。ひどいやつだ」
「文句は、テルルの意見を聞いてからにしてください」
このようなやりとりを経て、初期資金1000Gと一緒に出世払いになったのだ。
町はずれでは、母ソフィアが俺を待っていた。
俺はセレンとソフィアの顔を見たが、2人とも親子の別れに気を遣って、2人きりにしてくれた。
「母さん。行ってくるよ」
「気をつけてね、アーベル」
「大丈夫だよ。母さんの息子だから、簡単には死なないよ」
「アーベルったら」
「ロマリアに着いたら、一度戻るよ」
キセノン商会で買ったキメラの翼を見せる。
「待っているわ、アーベル」
「ああ、いってくる」
「その前に、アーベル」
「なんだい、母さん」
「アーベルはどっちと結婚するの?」
「えっ」
「どっちもかわいいから、困っているの?」
「母さん」
確かに2人ともかわいい事は否定しないが、今ここで聞くことか。
「冒険が終わるまでには、決めなさいよ。私みたいに一目惚れするのもいいけど」
母親はいたずらっぽく笑った。
「そのときは2人が納得するような娘を見つけなさいよ」
「それは、厳しいかも」
「そうね」
母親は俺を抱きしめる。
「気をつけてね」
「うん」
俺は母親と約束した。
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