第二幕その七
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第二幕その七
「ここがな」
「くっ・・・・・・」
「私を何処に閉じ込めるつもりだった?」
アルベリッヒを見下ろしながら問うた。
「何処にだ?それで」
「覚えていろよ」
アルベリッヒは怒りと憎しみに満ちた目でローゲだけでなくヴォータンも睨みすえていた。
「わしにこの仕打ち。決して忘れんぞ」
「勝手にそう考えているといい」
ヴォータンもまた彼に対して冷酷に告げる。
「それよりもだ」
「何だ?」
「御前はやらなくてはならないことがある」
こう告げるのだった。
「これからな」
「やらなくてはならないこととは何だ?」
「身代金を払え」
これが彼のやらなくてはならないことだった。
「早くな。放してもらいたければだ」
「わしはペテンにかかった」
アルベリッヒは項垂れ憎々しげに呟いた。
「この様な失策を犯すとは」
「復讐したいのなら好きにしろ」
ローゲも冷たく彼に告げる。
「しかしそれは自由になってからだ」
「自由だと?」
「それが欲しければ身代金を支払うことだ」
「それをか」
「そうだ。自由な者は縛られている者を恐れたりはしない」
これは事実だった。しかも厳然たる。
「若しそうしたければ早く支払うのだな」
「では何が欲しい」
「まずは御前が集めたあの宝全てだ」
ヴォータンは最初にそれを示した。
「そして」
「まだあるというのか?」
「御前のその帽子だ」
「これもだというのか?」
「勿論帽子もだ」
ローゲもそれも取り上げようというのだった。
「それも頂いておこう」
「くそっ、これだけはだ」
「早く差し出すのだ」
「・・・・・・わかった」
忌々しげだが頷くしかないアルベリッヒだった。
「それではだ。まずはこの炎の縄を解いてくれ」
「宝の引渡しが全て済んでからだ」
そんなことは最初から見抜いていたヴォータンだった。
「逃げない為にな」
「わかった。では見るがいい」
丁度ここで地下からニーベルング達が出て来た。そうしてその宝を次々と神々の側にうず高く積んでいくのであった。アルベリヒはそれを見てもやはり忌々しげな顔であった。
「奴隷達にこのような姿を見られるとはな」
彼にはそれが我慢ならなかったのである。
「こちらを見るな。早く積んでしまえ」
こう言っている間に宝は全て積まれた。アルベリッヒは帽子も取られ項垂れるばかりだった。ローゲはここでヴォータンに対して問うのであった。
「これで終わりにしますか?」
「いや」
だがヴォータンはその問いには首を横に振った。
「まだだ」
「といいますと?」
「その指輪も貰おう」
「何だとっ!?」
「それも当然宝のうちだ」
「これだけは駄目だ」
流石にこれには激しく抵抗を見せるア
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