第11話
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動しても問題ない程だ」
「そうでしたか。しかし、なぜ車の中で待っていたのですか?」
普通に考えたら英雄様達の様に、見送りに来てくれればいいだけの話だ。 揚羽様は俺の側に寄ってきて、俺の膝の上に向かい合って座る。
「悠斗と二人きりで過ごす最後の時間を取りたかったからだ。それに悠斗と暫く会えなくなるからな。最後におもいっきり甘えたいしな」
「揚羽様」
揚羽様の顔がゆっくりと近付いて来る。俺はそっと揚羽様を抱き締める。揚羽様は俺の二の腕に手を乗せる。互いの唇が重なり合う。
「ん・んん・ち・・ちゅ・・ちゅる・・・ふ・・ふわ・・ちゅる・・悠斗ぉぉぉ!」
車の中に水音が響く。運転手には聞こえない様になっている為、互いを激しく求め合う。
俺と揚羽様は空港に着くまでの間、車内で互いを激しく求めあうのであった。
悠斗sideout
揚羽side
我は悠斗を空港まで見送り車で自宅に帰る途中だ。
悠斗は今頃飛行機に乗り空の旅を楽しんでいるだろう。
我は先程まで空港で行っていた、悠斗とのやり取りを思い出す。
悠斗が最初に向かったのはドイツであった。飛行機のチケットの行き先がそうなっていたのだがら、まず間違いない。恐らく、父上がなにか考えがあっての事なのだろう。
(恐らく、近々NATO(北大西洋条約機構)軍や国連軍が、中東や南米で起きている紛争や民主化を求めるデモを弾圧する国々に、武力介入すると聞いていたからな。その、武力介入に悠斗を参加させるつもりであるのだろう)
紛争や内戦は簡単に無くなるものではない。だが、悠斗が参加するのたがら短期間で戦闘事態は終了する可能性が高いだろう。我は窓から外の景色を見る。東京湾が太陽の光を反射して綺麗に輝いていた。
(我も今日で学生が終わりだな。明日からは財閥の一員としての新しい日々が始まるのだ。何時までも悠斗に頼ってばかりではいられぬ。我も精進しなくてわな)
夢殿、圭子、アナスタシア、我の友人達も別々の道を歩み始めている。
夢殿は大学に進学したな。圭子は中華料理屋の実家の手伝いをすると言っていたな。アナスタシアは浪人してそれを楽しんでいる。我には理解が出来ぬ範囲だがな。
(皆が新しい明日を。新しい道を歩み始めている。人生は闘いであるが我のモットーよ。皆に負けぬように新たな闘いに挑むとしよう。もはや、武道に心残りはない。結果はどうあれ我は全力を尽くしたのだからな!)
自宅に戻り次第、父上に会いに行かねばならぬ。 我の新しい闘いが始まるのだ。我は右手を突き出す。
「我は九鬼揚羽!人生は闘いであるを体現する者なりぞ!我が伴侶に相応しい女になるために、我は新たな闘いを始めるぞ!ふはははははははは!!」
我は車の中
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