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神との戦い 
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 十二段重ねのHPバー。カラーカーソルに、ネームタグが表示される。名前は……



 《The-Deus-ex-machina》・・・機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)


 聖書に詳しいカガミとソレイユが反応した。

「デウス……?」
「主神か……。どーりで天使が出てきたわけか……。まぁ、予想できたことだけどな……」
 

 デウスはその十二枚の羽根を開き……しゃべった。


『人間よ!この聖地に招かれざる者たちよ!!去れ!!』

「!?喋ったぁ!?」
「自分で会話するボスモンスター……ジェネシアスのボスたちと同じだな」

 メルムとソレイユが感想を口に出す。
 

『去らぬか……ならば、我の聖なる裁き、受けよ!!!!!』

 
 戦闘、開始。



                     *


 
 ここに集まったプレイヤーたちは、全員がユニークスキル使いだ。加えて、ソレイユとシャノンはレベル250越え。パワーバランスはとっくに崩壊している。彼らだけでアインクラッドをクリアできそうなくらいだ。

 そんな彼らが―――――苦戦している。デウスは、想像を超えた攻撃方法をとってきていた。


 
 ピピピピ、と言う音が響き、デウスがホロウィンドウを操作する。メルムの周りに緑色の奇妙な文字がつづられた立体魔方陣が展開する。魔方陣がはじけ飛ぶと同時に、HPが四割がた減る。

「く!?」

「HPの遠隔操作!?」

「なんだそれ……」


 それだけでは収まらない。デウスの周辺に緑の魔法陣。そこから同じ色のレーザー攻撃。照準は全くと言っていいほどでたらめで、あっさりと回避ができた、が。

 
 その攻撃が当たった地面が粉砕され、データの羅列がのぞくようになった。

「はぁっ!!」

 ビートの重突剣技、《ネオ・ストライク》。しかし、その一撃は、デウスに届く前に輝きを失い、消滅した。同時にビートが吹き飛ばされる。

「ゴフッ!!」
「ビート!!」
「大丈夫だ……!」

 シャノンが気付く。

「そうか……キリスト教の唯一神……絶対神の聖なる裁き……。間違いない!あいつは……あいつが操っているのは、《システム》だ!!」
「えぇ!?」
「システム相手にどう戦えと!?」


 その時だ。何かを考えていたようなソレイユが、動いた。

 《剣聖》ソードスキル、《グランド・クロス》の構え。


「!?何をするんだ!?」
「ソードスキルは止められて……」


 しかし。《グランド・クロス》は、デウスをやすやすと切り裂いた。

『ムォオオオオオオオオオオッ!!?』

「!?」
「攻撃が消えなかった!?
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