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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
亡国(やみ)の欠片
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始まります。もう戻りませんと」

「ああ、すまない。直ぐに行くよ」

 男は駆け寄ってきた男にそう答えるとその後に続く。そしてもう一度だけ旅客機の飛び立った方を見上げて微笑んで呟いた。

「すまないが……君の機体は我々のものだよ。カルラちゃん」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ズドォォォォォォォォン!

「キャアアアアアアアアアアアア!」
「な、何だ! エンジンが爆発したぞ!」
「どうなってるんだ!」

 え! え!? な、何!
 席を倒して寝ていた私は激しい衝撃と人々の叫び声で被っていた布団を跳ね飛ばし、文字通り飛び起きます。
 私がいるのはファーストクラスの扉が近くにある窓側の席。瞬間的に窓を覗いて外を確認します。もしかしたらエンジンの故障かも知れないし、ISを使える私なら役に立てるかも……
 そんな私の目に映ったのは……

「あ、あれは……」

 アイ……エス……!?

 旅客機の右翼の上にはバイザー型ハイパーセンサーで顔を覆った青いISを纏った少女が、立って(・・・)いました。
 確かにISのPICを持ってすれば飛行する旅客機の速度程度なら立つ事は可能ですが……
 何故ISがただの旅客機に!?
 正面に配置されている画面で今自分の飛んでいる場所を確認する。日本と赤道連合勢力の間……後3分もすれば日本の排他的経済水域に入るという位置。
 その前に……あのIS、どこのデータベースでも見たことが無い。日本でも赤道連合でも開発されている系列の機体じゃない。それにあの機体……どこかで見たこと、あるような……
 いえ、見たというよりは雰囲気が似てる?

 バイザーのせいで表情は見えないけど、その後ろから黒い短髪が風に靡いているのが見えます。そう思った瞬間、バイザーをつけた少女の顔がこちらを一瞬だけ見ました。
 それは私の見た気がしただけかもしれませんが……その少女は再び視線を下に落とすと手に持ったライフルで……

「え……?」

 エンジンを撃った……

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