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strike witches the witches of stratos
Ep-03
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に渡す。
渡されたのは経歴書。ミーナのモノだ。
カールスラント東部、ボズナニア出身。十歳の時に魔法力が発現すると、ウィッチ養成校に進学。士官教育課程を優秀な成績で修め、少尉に任官。
ウィッチとしては平凡な経歴だが、多数の戦果を挙げている所を見ると、優秀な人物のようだ。
「総撃墜数は二十機弱。なかなか優秀ですね」
「まあ、そうなんだがな。一つ問題があってな……」
素直に感想を述べると、ボニンの表情が渋面を作り、言った。
「彼女、魔法力が使えないんだよ」
「……は?」
優刀は絶句。
それだけ、ボニンの口から出た言葉が信じられなかった。
魔法力は二十歳を境に減衰していく傾向にあるが、人によって様々で、二十歳を越えてすぐに失う者もいれば、歳をとっても力が衰えない者もいる。
だが、加齢以外にも魔法力を失う場合があり、
「言っておくが、彼女は生娘だ」
最も考えられる可能性を否定されて、優刀は首を傾げた。
「では、なぜ彼女は使えないんですか?」
「さあな。ある日突然使えなくなったらしい。精神的なもので、一時的に使えなくなっているだけなのではないか、と医者は言っていがな」
「まあ、考えられなくもない話ではないですね」
魔法力は精神力に左右されやすい。
気分が落ち込んだ時には飛ぶこともままならなくなる、というのは良く聞く話で、優刀自身も、精神的にまいって飛べなくなるウィッチを何人も見てきた経験がある為、一概に否定も出来なかった。
問題は、なぜ魔法力の使えない、『ただの少女』を回してきたか、という事だ。
「後方で静養させるべきでしょうに」
「まあ、そうなんだがな。書類を最後まで読んでみろ」
「はあ……って、はあ!?」
再び読み進めて、驚きの声を上げる。
「IS適性ランクA……彼女、IS使えるんですか!」
「どうも、そうらしいな」
「良くわかりましたね」
「カールスラントは簡易適性検査を健康診断時に実施する事を義務付けているからな。まあ、発覚したのは士官学校に入学した後で、彼女もISパイロットになろうとは思わなかったらしい」
「で、魔法力が使えなくなったのを機に、ISパイロットに転身、という訳ですか」
「察しが良いな。カールスラント技術省から直々に声が掛かったそうだ」
ISもだいぶ普及したとはいえ、いまだ数年にも満たず、運用ノウハウは圧倒的に不足している。それは人材も同様で、ストライカーユニットと言う違いはあるが、一から全てを育成する手間が省けるのだから、実戦で優秀な戦果を出している人物を放っておくはずもない。
「本人も了承したのはいいんだが、どこに配属させるか、で問題になってな。当初、
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