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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-45 moonlit night
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夜神鳥麗矢 対 織斑一夏の戦いに決着がついた。
最後の衝突は学園中に轟いたそうだ。


あの衝突の跡の第三アリーナはボロボロになっていた。
地面にある土は衝撃で削られて、どこかに飛ばされた。
アリーナを覆っていたシールドはポリゴン状に割れて地面に落ちていく間に光となって消えていった。
観客席はもはや使い物にならない。
この有様では、一度改装工事をしなければならないそうだ。


勝ったのは麗矢だったが、二人とも怪我がひどくすぐに医務室に運ばれていた。
だが、命に別状はないそうで、しばらくすれば目を覚ますだろうと医療スタッフは言っていた。
全くその通りだった。
麗矢と一夏はほぼ同時に目を覚ました。


二人はベットを並べられて、麗矢は窓側、一夏は廊下側。
カーテンで仕切られていたため、お互いに相手のことは分からない。
一夏はベットにあおむけになって、天井をただ見ていた。
麗矢は首だけを動かして、窓から外を眺めている。


意外なことに二人が目を覚ました時には誰もいなかった。
誰かひとりついていると思っていたのだが、麗矢は静かなところで一人でいるのが好きなため、都合が良く、痛みのせいで満喫はできないが楽しんではいた。
逆に一夏は何か寂しさを感じていた。
誰か一人ぐらいいてもいいのにとか思いながら、まあこれも気づかいかと自分で納得していた。


窓に差し込む月明かり。
日付は過ぎていないが、それでも数時間は寝ていただろう。
この時間帯であればだれもいないのが頷ける。
大方千冬辺りが夜通しで看病しようとする女子共を引っ込めさせたのだろう。


体を動かすことが出来ない。
夏は過ぎたとはいえまだ暑さは残っている。
汗のせいで不快感を感じ始めた。
体を動かすことが出来ればいいのだが……できないから我慢するしかない。


まあ、唯一の救いとして、窓が開いていることと風が弱いながらも吹き込んでくること。
心地よい風に吹かれながら麗矢は月を眺める。
風に吹かれて、葉っぱ同士がこすれ合う音が麗矢の心を鎮めてくれる。


「――――ひどいなあ、れーくん。起きたなら声をかけてくれたっていいじゃん」


今まで触れなかったが、開け放たれた窓のサッシにはいつかと同じように束は腰かけていた。
振り返った束が麗矢が起きていることを確認したのだ。
声をかけてくれなかったことにむくれながらも笑っていた。


「いっくんは起きてる?」


カーテンの向こうに横になっているであろう一夏に束は声をかける。
しかし、返事がなかったため、まだ寝ているのだろうと判断して、束はサッシから降りて麗矢が寝ているベットに腰掛ける。
この時一夏は起きていたのだが、麗矢と束の関係が気になって黙っ
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