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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第六十一話    『外伝9 はやての日常。そして忍び寄る不安』
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んだろ?
あたし達も守護騎士だっていう似たような存在だけどそれは願い下げな話だ」
「そうね。私もそんなのは嫌よ。
私は…いや、私と士郎はもうエミヤとは違う道を歩いているから。
もう自身を犠牲にした生き方はできるだけしたくないのが本心よ」
「なら、それでいいじゃねーか」
「ヴィータ…」
「自身で納得して道を変えたんなら誰にも文句を言える筋合いはねぇよ。
その決めた道をまっすぐに目指していけばいいと…あたしは思うぞ。シホに士郎もな」
「ええ。ありがとう、ヴィータ」

ヴィータはいい事を言うなぁ。
さすがうちの子や。
それでシホちゃんも嬉しそうな顔になりヴィータの頭を撫でていた。
普段なら嫌がるところだが今回は素直に撫でられとる。
ヴィータもええ感じに成長しているんやね。


◆◇―――――――――◇◆


その後、シホちゃん達に誘われてお散歩をする事になった。
車椅子はヴィータが押してくれるから安全や。

「そういえばこうやってのんびりと街を友達と探検する機会はなかったから嬉しいわ」
「それじゃ今日は私とイリヤの歌を聴かせてあげるわ」
「ん? どんなんや?」

私が興味津々に聞くと代わりにフェイトちゃんが答えてくれた。

「ローレライっていう歌でシホの一番得意な歌なんだよ。
私もこの歌を聴いて癒されたことがあったの」
「うん。シホちゃんの歌は魅力がある歌なんだよ?」
「それは楽しみや」

それである公園に向かうとなにやら近所の飼い犬や野生の猫がシホちゃん目当てなんかな? 集まってくる。
それにヴィータも驚きの顔をしだしているんやから私の感性は間違っとらんと思う。
シホちゃんは群がってくる動物達に「久しぶりね、みんな」と言ってそれぞれ頭を撫でたりモフモフしたりしている。
しばらくしてシホちゃんがある椅子に座り、

「それじゃまた久しぶりに始めるとしましょうか」
「いい歌を期待しているね」
「シホちゃん、頑張って」
「これからその歌っていうのが聞けるんやね」
「どんだけうまいのかな…?」

そしてシホちゃんが歌い始める。

「〜〜〜♪〜〜〜♪」

なんやいい歌声やね。
心に伝わってくるわ。
これもイリヤさんから譲ってもらった歌だっていうけどこれはもうシホちゃんの歌で行けるで?

「〜〜♪〜〜♪………」

…そして歌い終わる。
ホンマにいい歌声やった。
ヴィータもなにやら感動しているようで拍手を送っていた。
そして再度群がる動物達。
その飼い主達もいい歌だと口々に言って拍手を送っているんや。

「…シホちゃん、将来歌手も目指せるんちゃうか…?」
「それは無理よ。歌えるのはイリヤ譲りのこの歌だけだから。
それにこれ以上は目立ちたくないしね」

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