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武で語るがよい!
熊・・・暴君の方ではない
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何だ? こんなに強い気配を持った動物なんか居たか?
俺はそう思いつつも、強い気配を持つ何かの思考を読み取る事にした…。

《人間め…明日にでも喰い殺してやる…》

……おいおいおい! 何だよこの思考は!? メッチャ危険なヤツの思考じゃん!

こんなヤツ放置してたら危険だと判断した俺は、相手の様子を観るべく、夕日に照らされた森の中を気配を殺して移動した。

相手との距離が近くなるに連れて、小動物の気配が段々と居なくなっているのを感じ取りながら移動すると、原因と思われる一匹の動物……いや、怪物が目に止まった。
そいつは軽く8メートルはあろうか、という位のバカでかい一匹の・・・・・熊だった。

《待っていろ……人間め、必ず我らが豊かに暮らしていた頃の森を奪い返してやる》

熊はそのような事を考えながら”ドスドス”と森の中を移動している……。
……マジかよ、冗談で考えたのに本当に居たよ……フラグだったよ!

俺は数分前に冗談で考えていた『熊が革命を起こす』というものが本当に起きそうな状況に驚愕していた。

コレが【嘘から出た誠】というヤツか……。
としみじみ考えていると熊がその場に立ち止まり、辺りをキョロキョロ見渡していた
その時今まで見えなかった、首元に光り輝くひし形の宝石が目に止まった…あれって……


―――ジュエル・シードじゃね?


うん、多分・・・いや100%あれジュエル・シードだわ。
まさか昨日だったのか……ジュエル・シードが海鳴市にばら撒かれるのは。 
確かジュエル・シードは願いを叶えるロストロギア……だけど叶える願いは、常に捻じ曲がったものになるってものだったなぁ。

そして…そのジュエル・シードを発掘したユーノス・クライアーが、時空管理局にジュエル・シードを渡すために船で移動していたところをあの人に襲撃され、それと共にこの海鳴市にユーノ・スクライアーとジュエル・シードがやって来る……。
というのがこの【魔法少女リリカルなのは】の物語が始まる要因だ。

願いを捻じ曲げる……あぁ、そうだとしたらあの熊
ジュエル・シードに何か願ってしまい、ジュエル・シードに取り込まれてまったって事か?

ならば早々にあの熊に引っ付いているジュエル・シードを、何とかせねば成らんが…。
確か原作だと、相手の抵抗力を無くした後にジュエル・シードをデバイスで封印していたなぁ。

……ん?デバイス?
やべ…俺デバイス持って無い……というか俺、魔力が有るのかすら判らん。
取り合えず熊がこちらに気づく前に、対処方法を考えなければ……
俺は今起きている人生最大の難題に頭を抱えることになってしまった。

そんな中あの熊は突然何かを考え始めた。

《あの広場で嗅いだ人間の臭いがする……》
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