第68話 獅子の魂
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アストラの顔から浮かんでくる。どうする事も出来ない。只成すがまま。そんな光景が目の前にあった。
***
私のせいだ。私のせいで……
レオに捕まっていたなのはは目の前の光景に心を痛めていた。自分を掴んでいるレオはアストラを良い様に嬲っている。反面、アストラは人質を取られている為に満足に戦えないのだ。
そして今、アストラはレオにより完膚なきまでに叩かれている。既にアストラの胸のカラータイマーが赤く点滅しだしている。このままでは倒されてしまう。
嫌だった。無力な自分の為に仲間が傷つく事が何よりも辛かった。自分では何も出来ない。何も出来ない自分の為に大切な人達が傷ついていく。
そんな事、もうなのはに耐える事は出来なかった。
「アストラさん!」
声を張り上げ、なのはは眼下に居るアストラに向い叫んだ。その声がアストラの耳に届く。
「アストラさん、戦って下さい! 私の事は構わなくて良いですから!」
【なっ!】
【ちっ】
なのはのその言葉にアストラは驚かされた。自分の身を投げ出してまで戦ってくれと。あの幼い少女はそう言っていたのだ。普通そんな事を言える筈がない。
だが、アストラの耳には確かにそう聞こえてきたのだ。
【五月蝿いガキだ! まずは貴様から死ねぃ!】
その言葉が耳触りだったのか、アストラよりも先になのはを殺そうと手の力を強める。
「あぐっ! ア……アストラさん……戦って、戦って下さい!」
【黙れ! そんなに死にたいのなら貴様から死なせてやる!】
「お願い! アストラさん、戦ってええええええええええええ!」
【ぐっ……うおおおおおおおおおおお!】
なのはの叫びがアストラの闘志に火を点けた。レオの足を払い除け蹴りを放つ。思わず退くレオに対し、アストラは立ち上がり構えた。
【僕は……僕は戦う。だけど、その子も助け出す!】
【生意気な事を、貴様が来る前にこのガキを握り潰してやる!】
その時であった。突如、上空からまたしても赤い火の玉が降って来たのだ。その火の玉は上空で砕け、そしてその中から現れたのは、何と! 全く同じ姿をしたウルトラマンレオであったのだ。
【これ以上貴様の好きにはさせんぞ! ディヤアァァ!】
【なにっ、ぐふっ!】
突然の乱入に驚くもう一人のレオ。そして上空から落下してきたウルトラマンレオのキックを諸に食らってしまった。
【レ、レオ兄さんが二人?】
【騙されるなアストラ! あれが俺に見えるか?】
驚くアストラを叱咤するウルトラマンレオ。そして、両手を突き出しタイマーショットを叩き込む。それを食らったレオの姿がミルミル変わっていく。
【お前は! ババルウ星人!】
レオで
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