第66話 太陽の子、その名はRX
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の仮面ライダーBLACKではない。全く別のライダーなのだ。そのライダーは確かに名乗った。
仮面ライダーBLACK RX ……と。
「も、もしかして……光太郎兄ちゃんなん?」
「勿論だよはやてちゃん。俺はこの通り姿は変わったが、その中に居るのは、紛れも無く南光太郎だよ」
その声は忘れもしない。姿形が変わっても、はやてが大好きな義兄は変わらなかった。南光太郎であったのだ。それを知ったはやてに安堵の笑みが浮かぶ。
良かった、光太郎兄ちゃんだ! あの優しい光太郎兄ちゃんのままだ!
そんな思いが全身を駆け巡ったのだ。
突如、雄叫びが聞こえた。サイ怪人が咆哮したのだ。その後ろからは大怪人バラオム、ビシュムが迫る。
だが、ダロムだけはたじろいでいた。こちらに攻めて来ようとはしていない。一体どうしたと言うのだろうか?
「はやてちゃん、君は此処に居てくれ。俺一人で奴等を倒す」
「って、一人で大丈夫なん?」
聞き返してみたが、だからと言って今のはやてに果たして奴等に立ち向かえるだけの力があるのか?
全身生傷だらけとなってしまい、今まだ立ち上がるだけの力のない自分に、あの凶悪な怪人達と戦えるのか?
悔しいがそれは出来なかった。今の自分には奴等と戦う事は出来ない。悔しいが光太郎の言う通りだった。
ふと、光太郎がこちらを振り向いた。
「大丈夫さ、僕は負けない。この新しいライダーはどんな悪にも負けないんだ!」
拳を握り締めて力強く行って来てくれた。その言葉は何よりもはやての心に強く響いてきた。力強く、頼もしい言葉であった。その言葉を言った後、南光太郎こと仮面ライダーBLACk RXは歩み出た。
何も知らない者がその戦いの光景を見れば無謀な戦いと言うだろう。戦力差は三対一。しかも相手は幹部クラスの力を持つ大怪人も居る。だが、今のライダーにはその戦力差すら覆せる程の力を秘めているのだ。
サイ怪人は怒っていた。三大怪人達に呼び出されてからと言うもののケチのつきっぱなしだったからだ。
クジラ怪人には幾度も邪魔され、ブラックサンは蘇生し、そしてい今また新たな姿となって目の前に現れた。全く面倒な話だ。
「けっ、姿が変わった位で勝ったつもりなのか? おめでたい奴だ。その鼻っ柱をへし折ってやる!」
サイ怪人は唸りを挙げた。地面を蹴り、雄雄しきその角をライダーのドテッ腹に突き刺す為に力を込める。今までこの突進を受け止められた者は居ない。そしてそれはこれからもだ。
「聞け、ゴルゴム怪人達! お前達の非道によって死んで行ったクジラ怪人、そして苦しめられてきた人々の怒りと悲しみ、それら全てを俺が叩きつけてやる!」
何をほざいている。それをする前に俺の突進で全てが片付く。
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