第64話 第二次日本攻略作戦(前編)
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……何故、貴様の言葉を聞くとこうも頭痛がするのだ」
はやての言葉を聞く度にシャドームーンは苦しんだ。理由は分からない。だが、彼女の言葉を聞く度にシャドームーンは苦しむのだ。これでは勝負にならない。彼女が居てはとても戦えそうにないのだ。
「仕方ない、本来なら私の流儀に反する行為だが止むを得んか」
「気をつけろ! 奴は何かする気だ!」
騎士達がはやてを守るように陣取る。光太郎となのはも同様に構える。そんな中、シャドームーンの中で笑みがこぼれた。
「シャドーフラッシュ!」
突如、シャドームーンの腰のベルトから緑色の閃光が放たれた。その閃光はその場に居た殆どの者達の視界を奪っていく。だが、それだけであった。
皆の体にはさして外傷はない。単なる目潰しだったようだ。
「皆、怪我とかないか?」
はやてが皆に問う。それに光太郎となのはあ頷いて応えた。だが、守護騎士達だけは全く動じない。まるではやての言葉を聞いていないかのようだ。
「ど、どないしたんや? シグナム、ザフィーラ、シャマル、ヴィータ、皆返事しぃや」
はやてが騎士達の名前を言う。その名前を聞いて振り返った時、騎士達の顔色が代わっていた。まるで軽蔑するかの様な冷たい目線をはやてに向けていたのだ。
「我等の名を気安く呼ぶな。下等な人間風情が!」
「え?」
はやては一瞬耳を疑った。それはシグナムの口から放たれた言葉だったのだ。だが、その放たれた言葉は信じ難い言葉であった。
「な、何冗談こいとるんや? そんなのおもろないで?」
「うるせぇな。人間如きがあたしらの名前勝手に呼ぶんじゃねぇよ!」
「我等の名を呼んで良いのは我等の主だけだ。貴様ではない!」
「死にたくなければ失せなさい」
シグナムだけじゃない。ヴィータも、ザフィーラも、シャマルも、皆はやてに対し冷たい言葉を放ってきた。その言葉にはやては目を見開き口を振るわせた。
「何て事を言うんだ!」
「酷いよ! そんな言い方ってないですよ!」
隣に居た光太郎となのはがすぐさま吼える。だが、そんな二人になど全く構わず四人はシャドームーンの前に歩み出た。そしてその場に膝を下ろし跪いたのだ。
「答えろ、お前達の主は誰だ?」
「我等の主……それは、次期創世王であらせられるシャドームーン様一人です」
筆頭であったシグナムがそう言った。その言葉は今その場に居た三人に衝撃を与えた。まさか、そんな事は有り得ないのだ。何故? 何故騎士達がシャドームーンを主と呼んだのか?
「皆、何時までもボケかましてたら私怒るよ! 早く戻って来てや!」
目に涙を浮かべ、はやてが叫ぶ。だが、その声も騎士達には届かない。
「信彦! シグナムさん達に何をした?」
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