第64話 第二次日本攻略作戦(前編)
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始したのだ。これには皆驚かされた。
「どうなってんだ? あいつらが手を組んだってのか?」
「詮索は後回しにすべきだ。まずは目先の奴等を片付けるのが先だ」
鉄也の言う通りだ。疑問は後で解けば良い。大事なのは眼の前の問題を片付ける事だけだ。そうこうしている間にも、奴等のせいで犠牲者が増えるばかりなのだから。
***
「妙だな」
「何がだよ?」
アースラ隊が行動を起こすよりも前にヴォルケンリッター達は海鳴市に出現した怪人達の掃討を行っていた。そんな時シグナムがそう呟いたのだ。
「こいつらはゴルゴムの怪人じゃない。奴等は生物を元にした怪人を作るのが主だがこいつらには機械が内臓されている。こんな怪人今まで見た事ないぞ」
眼の前で骸となって転がる怪人を見ながら言う。確かにそうだ。彼女達はゴルゴムに作られた存在だ。故にゴルゴムの怪人は心得ている。だが、こいつらは知らない怪人だったのだ。全く見覚えがない。
「でもよぉ、それがどうしたってんだ?」
「もしかしたら、ゴルゴムが何者かと手を組んだと言う事実が浮かばないか」
「考え過ぎじゃねぇの?」
もしそうなら大変な事だ。だが、出来る事ならヴィータの言った通り考え過ぎであって欲しい。そう思えた。只でさえゴルゴム相手に苦戦を強いられていると言うのに其処へ来てまた別の勢力が加わるなど最悪以外の何物でもない。
「とにかく今は主達と合流しよう。心配だ」
「だな、はやてもまだ戦い慣れてないしな」
急ぎその場を後にする二人。既にこの近辺の怪人の掃討は済んだ。流石は守護騎士である。怪人程度であれば難なく倒せるのだから心強い。それに光太郎も戦闘に大分慣れてきた為にそれも拍車が掛かる要因となっている。
しかし一番大きいのははやての存在だ。まだ未熟ながらも魔導師としての力に目覚め既に前線で戦える程にはなっている。しかし経験が不足な為か多少危ない面もある。
「どうやらそちらは片付いたようだな」
「えぇ、しかし見た事のない怪人が居ました」
「そちらもか」
益々悪い予感が増して来た。これは只事ではない。只の偶然ならばこう見た事のない怪人が頻繁に出る事がないのだ。
ふと、心配していたはやての方を見る。魔導師状態のはやては両足で立てるらしいが未だふらついている。戦闘疲れもあるしまだ自分の足で歩く事に多少不慣れな感覚があるのだろう。
「はやてちゃん、疲れた?」
「う、うん……ちょっとな」
尋ねながらはやてに肩を貸してバランスを取る。なのはなりの気遣いだ。彼女だって未だに力が戻っていない。ディバインバスターは撃てるようになったがせいぜい一発で打ち止めだ。最大火力を誇るスターライトブレイカーはまだ撃てない。
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