第64話 第二次日本攻略作戦(前編)
[4/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も同感だぜ。外道は外道らしく地獄に叩き落すのが筋だからな」
誰もがヴォルケンリッターに対する怒りを露にしていた。許さない。あいつらだけは。その思いが皆の胸にあったのだ。
「気持ちは分かるけどくれぐれも殺人を犯しては駄目よ。ちゃんと捕獲して来て頂戴。そうして彼等を操っている黒幕を見つけ出す事が最大の目的だから」
リンディの言う通りだった。手駒の騎士を捕まえるだけでは終わらない。その騎士達を裏で操っている黒幕を捕まえる事こそ最大の目的でもあるのだ。
そうすれば甲児もなのはも目を覚ます筈だ。
「騎士達をとっ捕まえたら、フェイト、お前が高町達を説得してやれ」
「はい、必ず説得してみせます!」
風見の言葉にフェイトは強く頷いた。ふと、半年前と立場が逆転した事にフェイトは気づいた。半年前は逆に自分が説得される立場であった。それが今度は自分が説得する立場になったのだから。
世の中とは何が起こるか分からない事ばかりである。
「それから、クロノ」
リンディがクロノの方を向く。そのクロノと言えばやはり深く俯いていた。その隣では彼を気遣うようにそっと背中を押すユーノの姿がある。
「気持ちは分かるけど……頼むわよ」
「分かってます。殺さず生かして連れてきます」
一番守護騎士達に恨みを抱いているのはクロノだ。彼にとって恩師とも呼べる存在。それを奪われた恨みは計り知れないのだ。故にリンディは釘を刺しておいた。
間違いがあっても騎士達を殺しては元も子もないのだから。それでも、分かっていても。クロノの顔から黒い感情が晴れる事はなかった。
「クロノ……」
「今はそっとしておいてやろう。あいつも辛いんだよ」
声を掛けようとしたが、フェイトに今のクロノに掛けてやる言葉が見つからなかった。後ろでアルフがそっと肩に手を置いてかぶりを振る。今の自分達にクロノを慰める言葉はない。下手な言葉を言ってもそれは彼を傷つける事になるだけだから。
突如、やかましいアラートが鳴り響いた。その音を全員に耳が捉え、只事ではないと言う事を確定付けた。
「どうしたんだ?」
皆の視線がエイミィに向けられる。アラートが起こった時に真っ先に彼女にその情報が流れるからだ。彼女の指が流れるようにボードを叩く。その結果、全員が見えるようにモニターが映し出される。それは日本中の各都市を我が物顔で暴れ回る者達の姿が映し出されていた。
それだけならさして珍しい事ではない。だが、今回のそれは違った。殆どの敵が出ているのだ。
戦闘獣、百鬼ロボだけでない。怪獣、果ては怪人までもが一斉に現れて各都市を破壊し始めている。
こんな状況は初めてであった。今までは各勢力がバラバラに動いていたのが今回は違う。一斉に全ての勢力が行動を開
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ