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スーパーヒーロー戦記
第63話 卑劣なる罠!V3死の弱点
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「風見さん、あれって……骨?」
「遅かったか……また罪のない犠牲者が」

 人骨を前にフェイトは青ざめ、風見は自身の不甲斐なさを嘆いた。だが、その仕草を見ていたガマボイラーは鼻で笑っていた。

「ふん、何が罪のない犠牲者だ。こいつらは無力だ。無力こそ大いなる罪! だから我等デストロンはそんな人間達に希望を与えているのだ。我等の仲間となり無敵の力を得てこの地上を支配する。正しく素晴らしいことではないか!」

 諸手を振り上げて言うその仕草にはまるで自分の言葉に心酔しているかの様だった。反吐が出る。
 一同の思惑はそうであった。力がないのが罪であり、その罪を拭い去る為に人を捨てる。その行為こそが罪に他ならない筈だ。

「弱いのが罪……か。ならばお前もその罪人と言う訳だな?」
「なんだと?」
「弱者を甚振る異形よ。閻魔大王に代わってこの俺が裁きを下してやる!」

 怪人ガマボイラーに向い怒りを込めて言い放つ。それと同時に変身の動作を行いその姿を仮面の戦士仮面ライダーV3へと変貌させる。

「但し、お前の行き先は地獄しかないがな」
「ほざけ、貴様等こそ俺様が地獄へ叩き落してやる!」

 互いの啖呵が行き届いたのを皮切りに戦いは始まった。すると、何処から沸いて出て来たのかあちこちから戦闘員達が姿を現す。その数は先ほどの比ではない。ざっと見て30人は下らないだろう。

「ちっ、面倒な事だ」
「馬鹿め! 飛んで火にいる夏の虫とは貴様等の事だ! お前達をズタズタに切り裂いてその首を首領の下へ送り届けてくれる!」
「ほう、大した自信だ。だが、その為にはこの数はちと少ないんじゃないのか?」

 今度は入れ替わりで結城が言い放った。その言葉には嘘偽りなどない。真実であったのだ。
 こちらには自分を含めて改造人間が二人と魔導師が三人、そして使い魔が一人居る。戦力的には充分であった。

「風見、俺達が雑魚を片付ける。お前は存分にそのガマガエルの相手をしてやれ」
「ガマガエルじゃねぇ! ガマボイラーだ!」
「良いとこをくれるとは気前が良いな。遠慮なく頂いていくぞ。来い! ガマボイラー!」

 V3とガマボイラーの一騎打ちが開始された。その回りでは戦闘員達を相手に結城を筆頭としたメンバーが激闘を繰り広げていた。
 中でもフェイトの動きは凄まじさがあった。散々風見やクロノにしごかれた為だろう。今では改良型バルディッシュをいとも容易く扱っている。

(凄い、あの時とは違って少しだけどバルディッシュのパワーについて行けてる。これならもう皆の足を引っ張らずに戦える!)

 フェイトの顔には歓喜の表情が浮かんでいた。皆と肩を並べて戦える。それだけが何と嬉しい事か。そう思っていたのだ。そんなフェイトを横目で見ながらクロノは特訓
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