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スーパーヒーロー戦記
第62話 決めろ!必殺キック
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の角から超振動にも似た光線が放たれる。

【うっ!】

 諸にそれを浴びたウルトラマンが顔を抑えて下がる。どうやらあの角は防御だけでなく攻撃も出来るようだ。下手に近づけば角の餌食になる。かと言って遠のいての攻撃は意味がない。
 ふと、胸のカラータイマーが鳴り出した。ウルトラマンは地球上では三分間しか居られない。その残り時間が少ない事を告げている。時間的に後1分弱しかない。

【どうする? どうすれば奴のバリアを破れるんだ……】

 困惑するウルトラマン。もう時間がない。

「おいおいどうすんだよ? このままだとかなりやばいぜ!」
「かと言ってあのバリアには俺達のゲッタービームもグレートのサンダーブレークも通じない。どうすれば破れるんだ?」
「リョウ、見ろ!」

 隼人が指示する。その方に目をやる。それは怪獣のバリアであった。確かに怪獣の周囲は堅牢なバリアで覆われている。だが、反面上部は無防備となっている。しかし、その体は分厚い皮膚で覆われており今のままでは決定打にならない。

「あのバリアを作ってるのは怪獣の角だ。あれを破壊すればバリアが解けるんじゃないのか?」
「そうみたいだが、どうする?」
「俺達で奴等を引き付けるんだ! その隙にウルトラマンが角をへし折らせるんだ!」
「分かった。鉄也君……」

 竜馬が通信モニターを開き、鉄也にその旨を告げる。鉄也に呼応してグレートの首も縦に動く。どうやら了解してくれたようだ。
 グレートとゲッターがそれぞれ怪獣と同じ土俵に降り立つ。すると怪獣の狙いがウルトラマンから二体のスーパーロボットへと移り変わる。

「聞こえるか? 郷、嫌ウルトラマン! 俺達が怪獣の注意を引く。その間にお前は怪獣の角を叩き折れ!」
【鉄也君……分かった!】

 会話が終わり、グレートとゲッターが捨て身で怪獣に攻撃を仕掛ける。だが、その攻撃も全てが分厚いバリアに守られて徒労に終わっていく。それに対し、怪獣の放つ攻撃はどれも強力な物が多く苦しい戦いが続けられていく。
 怪獣の分厚いバリアにはグレートのマジンガーブレードもゲッターのダブルトマホークも効き目がないのだ。だが、それでよかった。怪獣の目をこちらに向けさせる事こそが竜馬と鉄也の狙いだったのだ。

「今だウルトラマン!」
「飛べ! 奴のバリアよりも高く空へ!」

 二人が叫ぶ。それに気づいた怪獣がウルトラマンの方を向いたが、その時には既に遅しであった。自分の頭上よりも高く飛翔したウルトラマンが其処に居る。迎撃しようにも突然の事の為反応が一瞬遅い。

【今がチャンスだ! この一撃に全てを賭ける!】

 半ば祈る思いでウルトラマンはその高さから急速に降下した。そして降下しざまに怪獣の角目掛けての蹴りを叩き込んだのだ。
 
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