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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
《灰刃》ノエル
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は精神年齢が低い人間が好きなのか、という噂もある。
その、噂の域を出ないと今の今まで思っていたそれは恐らく真実だろう、
とレンは思う。なぜなら───
「い、イタイイタイ、痛いんだよっ!」
「あぁッ!もう可愛すぎるぅっ!!」
普段無口なはずの彼女が、髪を振り乱してマイを抱き締めているカオスな画が目の前で展開されているからだ。
非常に言いにくいが、決して豊満なほうではない彼女の胸に挟まれて、マイはかなり痛そうな悲鳴を上げている。
それを見ながら、レンは悩む。うーむ、と悩む。
これってどこから収拾すればいいの?と。
「ってそんなのんびりとした思考に囚われないでちょっとは助けるって思考にいたって欲しいかもって痛いいたいイタイッ!!」
再びの悲鳴。その声にかぶさる歓喜の声。
「あぁ可愛いかわいいカワイイィィーッ!」
………何か人格が根っこの部分から崩壊しているような気がする。
そう思いながら、レンは出された紅茶をズズッと一口含む。
「………おいし」
「だから何でレンはそんなにのんびりしてるのって今ゴリッて言ったんだよ!!」
「かーわーいーいィィー!!」
場はカオスを極めていた。
───数分後
マイを膝抱っこするということでひとまず落ち着いてくれたノエルは、レン達を見つけたときのことや今現在の状況などを、言葉少なに語ってくれた。
いわく、散歩&暇つぶしでなんとなく来ていた三十九層のあの場所を通りかかったら、そこにすぅすぅと寝息を立てているマイと、血溜まりの中で気を失っているレンを見つけた、と言う事らしい。
さすがに、わぁ気を失っている白髪美少女発見んん〜と色めき立たない(少しはした)くらいの分別は備えていたノエルは、二人を何とか自分のプレイヤーホームのある第二十層まで運んできたらしい。
「ふ〜ん」
レンはそう言いながら、再度カップを傾ける。レンの味わった中でも一、二を争うくらいの美味な紅茶が喉を滑り落ちていく。
正面では、ひたすら幸福そうな顔でマイの頭を高速名なでなでするノエルがこくりと頷く。
その顔の下では、むっつりと不機嫌そうな顔でココアを飲むマイの顔がある。
不意に顔を引き締めて、ノエルは言う。
「それでレン、何があったの?血があったって言う事は、《心意》を使ったってことでしょう?」
珍しく饒舌な彼女の声に押されるように、レンは頷く。
「うん。まあね」
「誰と戦ったって言う事はあえて訊かないわ。だけど一つだけ訊いていい?」
「何?改まって」
ノエルは、瞳をきゅぴーんと光らせた。そして黙って自分の膝の上に座っているマイを指差す。
「この
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