第58話 最強タッグ! 宇宙怪獣をぶっとばせ
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だけだ! それを戦闘マシーンだのと言うのを理由に逃げてるんじゃない!」
「なっ、俺が逃げてるだと?」
「そうだ、君は俺達と共に戦う事を恐れている。何が戦闘マシーンだ! そんなの只の言い訳だ! 剣鉄也、君は人間だろう」
竜馬のその言葉は骨身に染みてきた。鉄也は今まで心を持たない戦闘マシーンになる事に徹してきた。
しかし、フェイトの体当たりでのコミュニケーションの甲斐あって徐々にそれも緩和してきた。だが、戦闘になれば自ずと築き上げられてきたそれが邪魔してくる。
自分は戦わなければならない。戦いの中でしか自分を表現できない。
つくづく自分は不器用な存在でもあった。そう鉄也は内心愚痴っていた。
「すまなかったな、リョウ君……確かに俺は逃げていたのかも知れない」
「鉄也君」
「俺は怖かったのかも知れない。俺の両親の様に、突然お前達が目の前から消えて行くのが怖かった。だから誰とも繋がりを持ちたいと思わなかったんだと思う」
鉄也の心からの言葉だ。それを聞けた竜馬は笑みを浮かべて鉄也の両肩を叩いた。
それが聞きたかった。俺が聞きたかったのはそれだ。
そう言うかの如く竜馬が何度も鉄也の肩を叩いた。
「それで良いんだ。君は戦闘マシーンなんかじゃない。俺達と共に戦う仲間なんだ」
「あぁ、そうだな」
竜馬のそれを聞き鉄也は頷いた。恐らく兜博士がアースラに鉄也を寄越したのはこうする為だったのかも知れない。
つくづく俺はあの人の掌の上で踊っているようだな。
内心自分を笑うかの様に鉄也はそう呟いた。
***
「それじゃ、あのギルギルガンは鉄を好んで食べると言うんですか?」
ブリッジに集められたメンバーに知らされたのはエイミィが調べたデータであった。どうやらあのギルギルガンはあらゆる物質を食べるがその中でも鉄を好んで食べるそうだ。
「だとすると、これは使えるんじゃないのか?」
「どう言う意味?」
顎に手を当てながら鉄也が呟く。そんな鉄也に一同の視線が集まる。
「奴を誘き出すんだ。奴が大好きな鉄をちらつかせて誰も居ない場所に誘き出す。其処で一気に叩くんだ」
「成る程、だがよぉ鉄也さん。その肝心の鉄の塊ってのは何処にあるんだい?」
皮肉めいた隼人の言葉がブリッジに響く。確かにそれが問題だった。敵を誘き出す方法は分かった。
だが、問題はその餌だ。まさか鉄の塊を担いで逃げ回る訳にはいかない。何か策が欲しかった。
「あのぉ」
ふと、そんな一同に向かい声を発したのはエイミィであった。
「どうしたの?」
「先ほどゲッターチームが回収したボスボロットって言うのなんですけど……あれ、全身が鉄で出来てますよ」
その言葉
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