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スーパーヒーロー戦記
第56話 蘇れ、われらのゲッターロボ
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(さ、流石にこんなに食べられない気が……)

 青ざめるフェイトの前で弁慶がその握り飯を美味そうに食べている。かなりの大食らいなようだ。

「えぇい、こうなったらもう破れかぶれだぁ!」

 キャプテン同士の号令を受け柔道部員と剣道部員達が一斉に弁慶になだれ込む。
 バチンと良い音が響いた。見れば其処には総勢10人以上の男達を両手で軽く支える弁慶が居たのだ。しかも本人は全くの余裕っぷりだ。

「だぁかぁらぁ、暴力はいけないってばぁ。此処は仲良くしようよ。ねえっ」

 尚も言う弁慶。だが、突如皆その場に倒れてしまった。双方のキャプテン達の顔は紅葉色に顔面がはれ上がっていた。

「す、凄い……」
「ありゃりゃぁ、大丈夫かいぃあんたら? こんなとこで寝てたら風邪引くよぉ」
「だ、駄目だ……こんな奴相手にしてたら体がぶっ壊れちまう。此処は引き返せ!」

 すごすごと剣道部と柔道部員達が逃げ帰っていく。その様を見ていたフェイトは正しく唖然としていた。

「いやぁ、何か悪い事しちまったなぁ」
「凄いですね。弁慶さんの怪力……でしょうか?」
「そうかい? あぁ、にしても腹減ったなぁ〜。でも握り飯はもう無いし、困ったなぁ」

 フェイトが驚いたのは弁慶の怪力も去ることながらその食いっぷりであった。もしかしたら――

「あの、弁慶さん」
「ん?」
「宜しかったら一緒に来ませんか? ご飯とか出せるかも知れませんし」
「本当かい? いやぁ嬉しいねぇ。そんじゃお願いしようか」

 誘いに乗り一緒に研究所に向う事となった弁慶。果たして彼が新しいゲッターのパイロットとなれるのだろうか?




「戻りました」

 研究所に戻ってきたフェイトだったが、リンディとクロノの姿が見えなかった。どうやら先にアースラに戻ってしまったのだろう。二人には悪い事をしてしまったとフェイトは反省した。

「いやぁ、此処って何処なんだい? 何かアニメとかで出てくる研究所みたいだけどさぁ」
「此処は早乙女研究所って言うんですよ。あの……ご存知ないんですか?」
「だって俺転校してきたばかりだしさぁ」

 それなら合点が行く。そうしていると二人の元に早乙女博士達がやってくる。

「ん? フェイト君、彼は一体誰だい?」
「あぁ始めまして。俺車弁慶って言います。此処って一体何の研究をしているんですか?」
「此処かね? 此処は宇宙から降り注ぐゲッター線の研究をしているのだよ。そして、それを動力として動くゲッターロボも此処にあるのだよ」
「へぇ、何かカッコいいですねぇ。俺も乗れますかぁ?」
「な!」

 その言葉に早乙女博士は驚かされる。今正にそのパイロットを探していた最中であったのだ。しかし、並のパイロットに扱える代物
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