第7巻
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ぜ。無事か姫さん?」
「もう少しまともに壁を壊せぬのか。しかし、遅いぞ我が騎士」
先に彼女たちの所にたどり着いたのはナギ、紅き翼だった。しかし、助けに来てもらった相手に文句をたれるとは、相手がナギだからいいのだろうが一国の姫君がそれで良いのだろうか。
ちなみにテオドラはナギが勢いよく騒音を上げて壁を破壊したというのに爆睡中である。部屋の外では、まだ他のメンバー―特にラカン―が完全なる世界の兵相手に暴れているっていうのにだ。もうスヤスヤと熟睡してるね、ヨダレを垂らして美味しい物を食べてるんじゃないかってぐらいに。
寝る子は育つと言われているがこの場合はどうなんだろう。
アリカもそうだが囚われて幽閉されている自覚があったんだろうかこの駄姫二人は。
ナギがアリカを連れ、グレート=ブリッジ奪還作戦後に仲間になり紅き翼とアリカの橋渡しを担ったメガロメセンブリアの元捜査官であるガトウ・カグラ・ ヴァンデンバーグが熟睡姫テオドラを背負い迷宮を脱出しようとした、その時。彼らにとって―ナギ、ラカンは別―予期せぬ来訪者が。
「……どうやら、一歩遅かったようだな」
造物主の使徒である無のアーウェルンクスのムム・アーウェルンクスにメッセンジャーとして伝言を預け放り投げ放置したマダラ、カガミ・アスカが一歩遅れでの到着である。
「なっ! マダラ!?」
「なにー!! マダラだってー!!」
アスカに先ず反応したのは、ナギとアリカの二人に続いて部屋を出ようとしていたガトウ。彼は完全なる世界の調査をしていながらも、戦局をたった一人でありながら左右してしまうマダラのことは調べていたようでアスカの顔を知っていたようだ。まあ、リーダーが調べろとごねたのもあるのだろうが。さすがである。
次にナギ。ガトウの声に反応しては近くにいたアルビオレにアリカを任せ迅速な速さで部屋に舞い戻ってきた。よほどアスカと戦ってみたかったのか、かなり興奮している御様子。まさに命知らずとは彼ような人物のことを言うのだろう。ナギの大声で完全なる世界の兵の相手をしていたラカンをはじめとするメンバーが一通りぶった押して部屋に近寄ってきた。
避けてきたアスカと会おうとしてきた紅き翼がここに初の対峙を果す。
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