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東方守勢録
第十三話
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討もつかなくて……」

「そんな……」


連絡を受けた際、文もすぐに紅魔館へと向かおうとしていた。

だが、俊司は紅魔館は陥落したと言っていた。つまりすでに脱出したということ。どこに脱出したのか、どの場所で襲撃を受けたのか、今どこにいるのかは全くわかっていなかった。

それで永遠亭に戻ってきたわけだが、もはや文達に打つ手はない……












そう思われていた。










「どうしたの……文……そんな顔色して……」


そう言って現れたのはにとりだった。


「にとりさん……俊司さんが……」

「まさか……襲撃をうけたの!?」

「はい……それに場所もわからなくて……」

「場所……文、行く前に渡した携帯貸して!」

「え……?わかりました……」


にとりは文から携帯を受け取ると、猛スピードで走って行った。





永遠亭とある一室



「確か……これを……こうして……」


にとりは受け取った携帯を変な装置に差し込むと、パソコンのようなものを使って操作を始めた。


「にとりさん……これは?」

「ここにあったいらないものを使って作った簡単な装置だよ」

「これから何をするの?」

「この携帯には、俊司の持ってた携帯にある『GPS』っていうやつに似た装置を搭載してる。それを使えば……俊司の居場所を特定できるはず…」

「! ならどうしてそれを言ってくれなかったんですか!! そしたらすぐにでもむかえたはず……」

「まだ試験段階で……この装置を使わないと使えないんだ! まさかこんな所で使うなんて思ってなくって……」

「どのくらいでできるの!?」

「1分あればできる……よし!」


にとりが一連の操作を終えると、ディスプレイには簡易的な地図と点が表記されていた。点の上には『俊司』と記されている。


「ここに……俊司さんが……」

「うん。場所は霧の湖付近の森を抜けたところ」

「行きましょう!」


紫は場所を再度確認するとスキマを展開する。

文・紫・にとり・椛の四人は急いでスキマの中に入るのであった。







霧の湖周辺


妙な音とともに、例のスキマが展開されえていた。


「! スキマ……ということは……」

「俊司さんの言うとおり……ですね」

「ついた!俊司さん!!」


文はスキマからでるなりそう叫んだ。


「文さん……」

「妖夢さん! よかった……無事だったんですね……」

「はい。なんとか……」

「ところで、俊司さんは……」


文はあたりを見
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