第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(7)
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ミーノの懸命な訴えも空しく、誰ひとりとして名乗り出る者はいなかった。
この会場には実質、真・悪魔将軍プペを止められるような強者など、誰一人としていないのである。
「無様だな、ミーノよ。そうやっていつまでもあがいておれ。そして成すすべ無く、こやつが滅び去るのを見物しているがいいわ!」
真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュと握手をすべく、キン肉マンルージュの手を掴もうとする。
“ばちぃんッ!”
乾いた打撃音が周囲に響き渡る。真・悪魔将軍プペの手をキン肉マンルージュが弾いた。
手を払いのけられた真・悪魔将軍プペは、驚いて呆然としている。
「プペェ! い、いまのは……」
キン肉マンルージュは自らの手の平を見つめながら、驚きと疑問を言葉にかえる。
「なんだろう……今、すごくうまくいった……自然に身体が動いた感じ……」
真・悪魔将軍プペは間髪入れずに、再びキン肉マンルージュの手を握ろうとする。
“ずびちぃんッ!”
キン肉マンルージュはゆっくりとしたモーションで、しかし隙の無い動作で、真・悪魔将軍プペの手を払った。
「プペェ! こ、こやつ」
「なんだか、わかった気がするよ!」
苦々しく顔を歪める真・悪魔将軍プペ。
対して、自信に満ち溢れた顔をしているキン肉マンルージュ。
「イメージ……そう、イメージ! マッスルアフェクションで動かすんじゃなくて、マッスルアフェクションが自分の身体そのものだっていう、イメージ!」
真・悪魔将軍プペは目で追えないほどの速さで、右ストレートを放つ。
“びゅおん”
真・悪魔将軍プペの右腕が空を切る。
「プ、プペェ! い、いない?! ど、どこへ行きよった!」
「おーい、真・アクペちゃん! こっちだよお!」
背後から声が聞こえた真・悪魔将軍プペは、慌てて背後を振り向いた。
そこにはコーナーポストの先端で片足立ちをしながら、お尻を突き出しながら手でハートを作っている、キン肉マンルージュの姿があった。
「ば、馬鹿な! この異常なスピード……これではまるで……まさか、そんな馬鹿げたことが……」
真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの変化に驚かされ、信じられないとばかりに何やら呟いている。
そんな真・悪魔将軍プペを見て、マリは口を開く。
「真・悪魔将軍プペ、あなたはこう言いたかったのでしょう? これではまるで、マッスルアフェクション使いの熟練者ではないか! と」
真・悪魔将軍プペはきつくマリを睨みつけた。
「ほざくな! ……確かに、このションベンガキ超人の動きは、マッスルアフェクションの使い方をマスターしている者の動きだ……だが、府に落ちん点は、それだけではない…
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