二十四話
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なのだ。
「なるほどな。それならいっそ、誰かとデートでもして練習してみりゃいいんじゃねえか?」
「「「!?」」」
突如ふってわいた声に三人が一斉に振り返る。そこに居たのは一つの白い小さな影。ネギの使い魔であるカモであった。
「で、デートの練習?」
「おうよ。意中の相手じゃねえが、やっとくのとやっとかないのじゃ大分違うと思うぜ」
「でも相手がなー」
彼女達が通うのは女子高。ただでさえ男子とのかかわりが少ないのに、デートの練習に協力してくれる様なタカミチと年齢の近い男など知り合いにいるわけがない。よって、練習しようにもしようがないのだ。
「それについては俺っちに任せな。こないだ、いいものが出たんだ」
「いい?」
「もの?」
のどかとこのかが首をかしげるもカモは詳細を話すことなく、明日の予定を開けておくようにつげて去っていくのだった。
そして、カモが用意した相手と言うのが今の姿を変えたネギというわけだ。身長は190に迫る長身。髪は白く後ろへと流されており、肌は髪とは打って変わって褐色だ。ネギにとっては見慣れた、かつての自分と全く同じ姿だ。
「来たか」
周囲を気にしながらゆっくりカフェへと向かってくる明日菜を見つけたネギは一つ息を吐くと重い腰を上げた。少女が、一つ前へと踏み出そうとしているのだ。出来る限りは協力しよう。例え、どんな結果になろうとも。
ネギはこの姿に驚かれるだろうことを予測しながら、明日菜へと歩み寄った。
「……誰?」
待ち合わせ場所へやってきた明日菜へ声をかけると、返ってきたのはそんな言葉だった。少々酷く感じるかもしれないが今のネギはかつての、エミヤだったころの姿なのだ。明日菜からすれば初対面の相手。突然声をかけられればそう返してしまうのも無理は無い。
「ネギだ」
ネギは簡潔にそう答える。明日菜はぽかんとした顔で数秒ほど固まると……
「はあああああ!? え、ちょっ! アンタがネギ!?」
混乱しているためか、口調が完全に素だ。
「魔法を使えば、これぐらいは容易良いということだ」
「あ、そっか。魔法ね」
魔法、の一言で明日菜は納得した。これぞ本当の魔法の言葉である。
「変装とかそういうための魔法?」
「いや、これはアーティファクトによるものだ」
「なるほどねー、って仮契約してたの!?」
アーティファクト。それは魔法使いが従者と行う仮契約を行うことで手に入れることが出来る魔法道具のことだ。出現アイテムは従者の性質にあったものが現れると言われているがマスターたる魔法使いとの相性も関係しているなどの説もあり、謎が多い。
そして、ア
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