第67話 =協力=
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もりだったけどね。でも、いつになるかわからないけど、きっとスイルベーンに帰るわ」
「そうか…ほっとしたよ。必ず戻ってきてくれよ……彼たちと一緒に。もちろん、そこのサラマンダーの子もな」
そう、しっかりとサクヤさんの視線はサウスを捉えていた。
「え、わたしも…ですか?」
サラマンダーとシルフが仲の悪いということを身を持って知っているサウスは突然のお誘いに驚いていた。驚いていたのはサウスだけではなくこの会談場にいる俺、キリト、サクヤさん、アリシャさん以外の全員が一様に声を上げている。だが、それに対してもサクヤさんはサラマンダーとの友好な関係を結びたいと考えているらしくケットシーも同じ考えらしい。
「そちらさえよければ…私もお邪魔させてもらいます」
「途中でウチにも寄ってね。大歓迎だヨー!」
二種族の領主は俺から離れると表情を改め、サクヤさんは胸に手を当て優雅に、アリシャさんは深々と耳を倒すとともにに頭を下げ、それぞれの一礼をしていた。そして顔を上げ、何か礼は出来ないかとサクヤさんは言っていたが…。
「そんな礼なんて……なぁ、キリト」
「俺たちはそんなもののために来たわけじゃないしな…」
礼なんてまったく考えていなかったので困ってしまう。すると、リーファは何か思いついたのかサクヤさんへと口を開いた。
「ねぇ、サクヤ、アリシャさん。今度の同盟って世界樹攻略のためなんでしょ?」
「あぁ、まあ……究極的には、な。二種族共同で世界中に挑み双方ともにアルフとなれればそれでよし、片方だけなら次のグランドクエストも協力してクリアする…というのが条約の骨子だが」
「その攻略にあたしたちも同行させてほしいの。それも可能な限り早く」
その言葉に領主の2人は顔を合わせる。
「…むしろこっちから頼みたいくらいだ。時間的なことはまだなんともいえないが……しかし、なぜ?」
ちらりとリーファはこちらを見てくる。サクヤさんの質問に答えたのはキリトだった。
「俺がこの世界にきたのは、世界樹の家に行きたいからなんだ。そこにいるかもしれない、ある人に会うために…」
「へェ……世界樹の上ってことは運営サイドの人?なんだかミステリアスな話だネ?」
「違う…と思う。リアルで連絡が取れないんだけど……どうしても会わなきゃいけないんだ」
興味深いといわんばかりにまた尻尾を動かし目をキラキラさせるが、すぐにそれは無くなった。その理由は圧倒的に金がたりなくて1日2日では到底無理だから、ということだ。仕方が無いが、そういうことは1プレイヤーの俺達にはどうすることも出来ないので納得するしかない。でも最終目的が世界樹の上だからまずはアルンに行くこと、と言ってキリトは小さく笑うと何かを思い出したように呟い
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