アインクラッド編
鍛冶屋の少女
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も戻ってきて、7人で腹ごなしをしていた。
サチもアスカ同様にサンドイッチを作ってきていた。
初めてのボス戦でアスカやキリト以上に体力と精神力をすり減らした5人はお腹が空いていたのだろう。ハイペースでサンドイッチを胃に放り込んでいる。
会話を時たまするが、基本的にはボスかてー、と愚痴るような話ばかり。
さすがにこの場でボス戦に全く関係ない話をするほどアスカもキリトも剛胆ではない。
あっという間に1時間が過ぎ、全プレイヤーの研磨が終わったようで砥石の音が響かなくなった時だった。
「アスカー、あんたは武器の研磨しなくていいの?」
7人の円陣の外からアスカへと声が掛けられる。
「俺はほとんど耐久値減ってないからいいよ、リズ」
答えながら振り向く。
そこにはアスカの予想通りの人物、リズことリズベットがいた。
茶色の癖毛を肩口で整えており、頬にはそばかすがある。
同じ女性プレイヤーでもキリトやサチに比べたら勝ち気な目が印象的だ。
シンプルな装備で、ハンマーを振るために動きやすさ重視となっている。
彼女がアスカの知り合い鍛冶屋職人であり、今回のボス戦への協力要請を個人的に頼んだ人物だ。
アスカ以外は初見のプレイヤーなので、自然と興味の目がリズベットに集まる。
「彼女は今回のボス攻略で俺たちの武器の研磨を頼んでる鍛冶屋のリズベット。腕に関しては俺が保証する」
アスカの紹介に続いて6人が名前を言うだけの簡単な自己紹介をする。
「―――で、最後になるけど僕が〈月夜の黒猫団〉のリーダーのケイタ。よろしく」
「こちらこそよろしく。あたしはリズでいいわよ・・・・って、そんなことより―――」
リズベットが興味津々! と言った顔をサチに向けた。
「―――あなたが初めての攻略組女性プレイヤーかー!!」
その発言にキリトだけでなく、男性陣全員が気まずげな顔をしたのは察して欲しい。
そんなリズ主観的男性全員の反応を気にしていない様子でリズベットが続ける。
「へーっ! 攻略組プレイヤーになるくらいだから、どんな剛胆な人かなって思ってたけどそうでもないわね」
「・・・・剛胆な見た目じゃなくてゴメンね」
「いや、別に謝ることじゃないんだけどさ・・・・。あー、なんか予想していた感じと全然違うから変な感じになっちゃう!! アスカ! あんたもっと詳細に教えておきなさいよね」
なぜか怒りの矛先がアスカへと向けられた。
「ちゃんとメッセージで外見の説明はしただろ。あれでも丁寧に書いたつもりだ」
「外見の説明なんていらないからキャラ教えてよ」
「教えようとしたら楽しみに取っておくって返信してきたのはリズだろ」
「そんなの忘れたわよ」と腰に手を当てたリズベットは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ