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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-41 emotion
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上下させながらもゆっくりとこちらに歩いてくる千冬の合計9人。
一方麗矢の側はスコールと、麗矢の後ろに隠れているマドカの3人のみ。
一夏たちにはマドカのことは見えていない。
麗矢が臨戦態勢に入っていて一瞬たりとも麗矢から目を話すことが出来ないからである。悍ましい殺気で。
「麗矢、どうしてシャルにあんなことをしたんだ」
やはり聞いてきた。
そこの点はどうしても気になるところなのだろう。
麗矢は一旦目を瞑って、一つ間を開けてから再び目を開き、言った。
「正当防衛」
「――――ッ!! てめえっ!!」
一夏が激情する。どうしてあんなにも自分のために動こうとしないのか。自分を犠牲にして、他人のためにあんなに怒って、力を振るう。
力を他人のために振るうことはいいことであるとは思う。だが、結局は自分のために、自己満足のために、力を振るって、力に物を言わせて解決する。
セシリアと戦っているところを見たことはないから分からないが、鈴の時がそうだった。
あのまま続けていたら一撃大きくダメージを与えていただろうよ。所詮そこまでだったが。
国家代表として、負けるわけにはいかない鈴は全力で戦ったはずだ。
あの時の互いの実力を考えると、軍配は鈴に上がるのが確実。
自分の力の無さをそこで実感していればよかったのにと思う。
次にシャルロット・デュノアだ。
最初から女だっていうのは分かっていた。
一夏がそれを知った時にほかの権力を使った。
案に自分では何もできないと言っているようなものなのに、気づくことなかった。
挙句の果てにラウラの時。
あいつは千冬姉、千冬姉と叫び他人にすがっているだけではなかったか。
お前がそれに乗るな? 御託を並べるのもいい加減にしてほしかった。
自分では何もできなかったのに。
一時の感情に流されて、ろくに考えもせずに突っ込めばああなる。
だから麗矢はご丁寧に気絶させたのだ。
綺麗事には飽きた。
「一夏。俺はこう思う」
「何だよ、言ってみろよ」
「確かにやり過ぎたとは思っている。だが、先に銃を向けたのはあっちからだ。少々、過剰防衛だったが……そこまで。法に頼ると、裁かれるのは俺もあいつもだろうが、あちらの方が重いはず……いや、このご時世、俺の方が重いか」
「だからと言って、許されていい訳が――――」
「言っただろう。俺は自分の非を認めているんだ。あいつが銃を向けた。そして、俺が、クラスター爆弾を爆発させた。それだけの話だ」
一夏の感情は歯止めがきかないようで、次から次へと何かしら言ってくる。
麗矢からしたら、ただの我が儘にしか聞こえない。
というより、マドカが怖がっているからやめてほしいそうだ。
口にも顔にも出さないが。
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