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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-41 emotion
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ただけだった。
麗矢のことばかり考えていたら、いつの間にか自由国籍を持って、ロシアの国家代表になっていた。
そうやって自分のことばかり考えているから、自らの妹にかかる重圧を考えなかった。
妹、更識簪はもう心を開いてくれることもないだろう。
更識とだけ見られて、簪とみてくれない周りの人。
いつも姉と比べられて、知らないところで不愉快にさせてしまった。
自らの姉――――つまり私、更識楯無――――にコンプレックスを抱いて、心を閉ざしたあの少女。
一夏君だったらその壁も破ってくれるかもしれないが、どちらにせよ今のこの関係は変わらない。
私は影であの子を応援して、……駄目だ、それしかできない。
やっぱり、一夏君に頼むしかない。
その結果、無自覚な女たらしだから簪は墜ちるかもしれない。
私? 私は墜ちないわ。だって、麗矢一筋だから……
◯
千冬は寮の廊下を走っていた。
つい先ほどまで、調べ物をしていたのだ。……世界最強の名誉のために言っておくが、寝過ごしたわけではない。
麗矢の身に何が起こっているか、それがやっと分かった。
あんなものを作った本人に問い詰めるべく、走っているのだ。
夜神鳥麗矢を調べていくことで分かったこともあった。
日本の戸籍には登録されていなかった。――――夜神鳥麗矢という名では。
全くの赤の他人で登録して、それがばれない様にしていた。親が。
今となっては事実を調べようにも調べられない。麗矢も知らないようだし、当事者たちもすでに亡くなっていた。
まあ、麗矢個人のことは置いておいてもいい。
だが、あのIS《アルティメット・バード》のことだ。
あれに乗っているということは麗矢は自殺志願者なのかもしれない。
自分で機体の性能を分かっておきながら、何の躊躇いもなく乗っているのだからそう思うのも無理はない。
束は知っている。作った本人だから。
しかし、原因は分からないという。
ISコアでさえ、ブラックボックス的な存在であるのに、その上あの機体。
束が言うには、あれは麗矢にしか動かすことが出来ない。
深層心理にあるコア人格が目覚めたことである程度分かったらしいが。
纏めて言ってしまえば、コアが麗矢にだけ認めた。ということなのらしい。
あいつは気にしている様子は見えなかった。
互いの了承の上で載っているのだろう。
そこまでして果たしたいことなのだろうか。
分からない……
千冬は何とも言えないものを心に秘めながら、駆けてゆく。
◯
IS学園、正門前。
麗矢と一夏は向かい合った。
一夏の側には、箒、セシリア、鈴、ラウラ、楯無、束、真耶。
後ろから肩を
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