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GGO編ーファントム・バレット編ー
47.弾避けゲーム
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を丸ごと占領する、ゲーム装置には大きすぎる代物だ。

幅は三メートル、長さは二十メートルほどあるだろうか。金属タイルを敷いた床を、腰の高さほどの柵の囲い、一番奥には西部劇のガンマンみたいな格好のNPCが立ってる。手前には柵がなく、かわりに開閉式の金属バーと、キャッシュらしき四角い柱が見える。

ガンマンの後ろには、無数の弾痕の刻まれたレンガの壁と、その上部にピンクのネオンで《Untouchable!》の文字。

「なんだこれ?」

「あれ?あんたもここにいたんだ」

振り返るとさっきの少女とキリトが後ろにいた。

「あ......はい。あと、これなんですか?」

少女は、俺の前まで来て指先を動かしながら解説してくれる。

「手前のゲートから入って、奥のNPCガンマンの銃撃をかわしながらどこまで近づけるか、っていうゲームだね。今までの最高記録が、ほらそこ」

人差し指の先、柵の内側の床面に、赤く発光する細いラインがあった。全体の三分の二をわずかに超えたところだろうか。

「へぇ。......いくら貰えるんです?」

「えっと、確かプレイ料金が500クレジットで、十メートル突破で1000、十五メートルで2000クレジットでそれ以上で全額の半分。で、もしガンマンに触れれば、今までプレイヤーがつぎ込んだお金の全バック」

「「ぜ、全額!?」」

二人声をあげる。

「ほら、看板のとこにキャリーオーバーの表示があるよ。いち、じゅう........60万ちょいか」

「す.......凄い金額ですね」

「ああ.......凄いな」

「だって無理だもん」

少女は即答し、肩をすくめる。

「あのガンマン、八メートルラインを超えるとインチキな早撃ちになるんだ。リボルバーのくせに、ムチャクチャな高速リロードで三点バースト射撃するの。予測線が見えた時にはもう手遅れ」

「「予測線.......」」

その時、少女がくいくいと俺たちの袖を引っ張り、小声で囁く。

「ほら、またプール額を増やす人がいるよ」

三人連れの男のうちの一人、白地に薄いグレーの迷彩が入った、寒冷地仕様のようなミリタリージャケットを着込んだ男が気合いを入れながらゲートの前に立つ。
右手の掌をキャッシャー上端のパネル部分に押し付けると、それだけで支払いが行われたのか、ひときわ賑やかなファンファーレが響き渡る。するとギャラリーたちが群がりだす。

NPCのガンマンが英語でわけのわからないことを言うとホルスターに右手を添えた。
すると【3】の数字が現れ、効果音とともに2、1と減少、0になる同時にゲートの金属バーががしゃんと音を立て開く。

「ぬおおおりゃあああ!」

男は雄叫びをあげながら数歩ダッシュし.
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