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妖刀使いの滅殺者
プロローグ
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まわし、イノシシ目がけて駈け出した。イノシシもこちらに気づき、イノシシらしい突進をかましてきた

「直線すぎだなぁ」

○ライムレベルの敵が相手となるといささか気が落ちる。だが、敵に対して手を抜くわけにもいかず、突進を紙一重でかわし背後にピタッと陣取る。そして海賊刀を右下に構えた

「喜べイノシシ!お前が俺の一番最初の獲物だッ」

勢いよく切り上げ、そのまま、スキルを使わずにイノシシを連続で切り続ける

「上がり!」

俺は止めの一撃を決め、入手した経験値を確認してみた。すると、初戦らしい少ない経験値しかなく、レベルアップにはまだまだ時間がかかりそうだった。しかし、数値として見える経験値とは別の、プレイヤーとしての経験値は大きなものだった

「イノシシは、背後ならノーダメいけるな」

俺はウィンドウを閉じ再びイノシシを探した
広大な平原だからすぐにみつけられた

――背後とったぜ

俺はゆっくりと背後から近づき、タゲられない内に先制攻撃をお見舞いし、猛スピードでイノシシをのHPバーを削っていく。だが、さっきのイノシシと違い、突然背後にバックステップを踏んできた

「!?」

咄嗟に回避行動に移り、ダメージは無かったものの、このゲームを始めてから初の攻撃回避に心が弾む

「やっぱゲームはこうでなくっちゃ」

その後も俺はイノシシをひたすらに狩り続け、レベルを3にあげる事に成功した。ソロソロ人も増えてきたから狩り場を変えようとすると突然リンゴ―ン―リンゴ―ンと鐘、いやどちらかと言えば警報に似た音が響いた

「ん?」

すると俺の体を鮮やかな青い光が包み込んだ。そして何が起きているのかさえわからぬまま俺の視界は遮られた

光が消え、視界が元に戻ると、さっきまで狩りをしていた草原とは打って変わって、広大な石畳に中世風の街並みと正面には巨大な宮殿が広がっていた
どう考えてもココがどこなのか、答えは一つしか思いつかなかった。始まりの街、だ
辺りを見てみると青い光に包まれたたくさんのプレイヤーが次々と現れていた。恐らくはシステムによって転送されているのだろう
しかも、その誰もが何が起こっているのかを理解していない様子だった
つぶやく声に耳を澄ませてみると「ログアウトが…」と皆が口ぐちに言っていた。俺はメニューウィンドウを開きログアウトボタンを探したが、そこで初めて「ログアウトボタンが無い」事に気がついた。つまり、帰れないのだ
と、上空にシステムからのメッセがあることを促すデロップが流れた。そこで俺はバグが改正されるのかと一息つこうとしたが、次に起きた現象は予想を大きく裏切った
突如、空が血のようにドロッと垂れだしたのだ。そして、赤いフードを深くかぶった、死神にも似た人が現れた。しかも巨大で2
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