第二十二話
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わたくしが申すべきことを申さなかったからです」
「厳しい目をされていましたが。わたしにはわかりかねます」
セルフィナさんは一つの指輪を取りだすと己の左手の薬指に嵌めました…
「これを嵌めずに殿下の御前に参上したことも」
「そ、それは……」
ぽた…ぽた…とセルフィナさんは頬に涙を伝わせて
「わがままを許してください。すこしだけ、こうさせてください」
セルフィナは俺の胸に顔を埋めた。
震える肩と漏れる嗚咽だけが辺りを支配していた。
俺は彼女の背に手を回すのを耐え続けた。
彼女も、俺の背に手を回さずに耐え続けていた……
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