第1話 気が付けば使い魔!?
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習っているから知ってはいるけど、見つけるのは無理そうなので、「無理だ」と正直に言った。
ルイズはそこまで話してながらイライラしてきたのか、苛立たしそうに言葉を続ける。
「そして、これが一番大事なんだけど……使い魔は主人を守る存在なのよ! その能力で、主人を敵から守るのが一番の役目! ……でも、あんたじゃ無理ね」
「……人間だからな」
魔法使いの相手はおろか、さっきルイズが言ってた『ドラゴン』とかにもとてもじゃないが勝てる気がしない(見たことないけど)。
「強い幻獣だったら並大抵の敵には負けないんだけど……あんたはカラスにも負けそうじゃない」
「うっせ」
「だから、あんたに出来そうなことをやらせてあげる。洗濯、掃除、その他雑用」
「ふざけんな。その内絶対に帰る方法を見つけてやるからな!」
「はいはい。そうしてくれた方が、わたしもありがたいわよ。あんたが別の世界に消えれば、次の使い魔が召喚出来るんだもの」
「こ、この……」
「さてと……喋ってたら、眠くなっちゃったわ」
そこでルイズはあくびをしながら言った。そういえば……
「俺はどこで寝れば良いんだ?」
ルイズは当たり前のように、床に指を指す。
「犬や猫じゃないんだけど……」
「しょうがないでしょ。ベットは一つしかないんだから」
ルイズはそう言うと、俺に毛布を一枚投げてきた。そしてベットから立ち上がり、そしてブラウスのボタンに手をかけ――一個ずつボタンを外して、服を脱ぎはじめた。
「なな、なにやってんだよ!」
俺は慌てた声で言うと、ルイズはきょとんとした顔で言ってきた。
「寝るから着替えてるのよ」
「俺のいないところで着替えろよ!」
「なんで?」
「だ、だって……まずいだろ、色々と」
「まずくないわよ。使い魔に見られたところで、なんとも思わないわ」
な、なんだそれ。まるで犬か猫扱いだ。
俺は気に入らないので毛布とって頭からかぶり、横になりながらこいつのことを可愛いと思ったことを取り消した。気に入らない。こんな奴の使い魔をやれだって……冗談じゃない。
すると、横になった俺の上に何かが飛んできた。
「じゃあ、これ、明日になったら洗濯しておいて」
なんだろう、と思い手にとって見てみると、ルイズのパンツ……いわゆるパンティというやつだった。……ふざけやがって!
「なんで俺がおまえの下着を! 嬉しいけどふざけるな!」
思わず立ち上がってルイズの方へ向くと、大きめのネグリジェを頭からかぶろうとしているところだった。
淡いランプの光でルイズの肢体があらわになっているが、薄暗くてはっきりとは見えない。でも、本当に恥ずかしくなさそうだ。……なんか、男として否定された気分だ。
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