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ゼロの使い魔 新たなる物語
第1話 気が付けば使い魔!?
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大きくあげると、ルイズも声を大きく出す。その後、少しの間俺たちは睨みあう。……そしてルイズが目を()らしたと思ったら、真面目な声で言ってきた。
「あのね……ほんとのほんとに、そんな魔法はないのよ。大体、別の世界なんて聞いたことがないもの」
「召喚しといて、それはないだろ!」
「召喚の魔法……つまり『サモン・サーヴァント』はハルケギニアの生き物を呼び出すものよ。普通は動物や幻獣なんだけど……人間が召喚されるなんて始めて見たわ」
「他人事のように言うな。……だったらもう一度、その召喚の魔法を俺にかけろ」
「どうして?」
「帰れるかもしれないだろ?」
 俺の言葉を聞いた後、一瞬悩んだような顔をしたが、すぐに首を横に振った。
「……無理ね。『サモン・サーヴァント』は呼び出すだけよ。それに今は唱えたところで発動しないわ。再び唱える為には――呼び出した使い魔が死ななきゃいけないの」
「……マジで?」
「……死んでみる?」
「いや、いいです……」
 はぁ……マジで帰れないのかよ。それに、手にはヘンなのは刻まれるし……本当に使い魔になっちまったんだな。
 そう思いながら自分の左手に刻まれたルーンを見ていると、ルイズもそのことに気が付く。
「ああ、それね。わたしの使い魔です――っていう、印みたいなものよ」
 そう言ってルイズは立ち上がりながら、腕を組む。……その姿は、ムカつくけど本当に可愛(かわい)らしい。
 こんな可愛い子の使い魔なら、普段の俺なら飛び上がって喜んでいたかもしれない。……ここが地球ならだけど。
 でも、(しばら)くはこの世界で暮らさなきゃならないし、この世界には行く()てもないので……。
「……わかった。しばらくはお前の使い魔とやらになってやる」
「なによそれ」
「なんだよ。文句あんのかよ」
「口の聞き方がなってないわ。『なんなりとお申しつけください、ご主人様』でしょ?」
 得意げに指を立てて言っているのだが、流石(さすが)にそれは嫌だったので、話を逸らすことにした。
「でもよー、使い魔って具体的に何をやるんだ?」
 俺の知っているマンガとかで出てくる使い魔って、具体的には何もしないで、ご主人の肩に乗っているだけだったような記憶がある。
「……まず、使い魔は主人の目となり、耳となる能力を与えられるわ」
「……それで、俺の見てるものは見えてるのか?」
「見えないわよ。……あんたじゃ無理みたいね、わたし何も見えてないもん」
 ……そうだろうと思ったよ。
「それから、使い魔は主人の望む物を見つけてくるの。例えば秘薬とか……特定の魔法を使うときにしようする触媒(しょくばい)を見つけてきたりするんだけど……。あんたじゃ無理ね、硫黄(いおう)とかコケとかの存在もしらなそうだし……」
 硫黄とかは学校で
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