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ゼロの使い魔 新たなる物語
第1話 気が付けば使い魔!?
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てイヤよ! なんであんたみたいのが使い魔なのよ!」
「なんで文句言われながら使い魔なんてやらなきゃならないんだよ……。だったら帰してくれよ……」
「本当に別の世界から来たって言うの……?」
 ルイズが困ったように、俺に再び聞いてくる。
「ああ」
 俺が(うなず)いて返すとルイズは、
「なら、なんか証拠を見せてよ」
 と、言ってきた。
 俺は椅子から立ち上がり、親切にすべて持ってきてもらっていたバックに近づき、あける。そしてノートパソコンを取り出した。
「なにこれ」
「ノートパソコンだ」
 そう言ってパソコンを起動すると、修理したばかりのノートパソコンが光り出した。
「確かに、見たことないわね。なんのマジックアイテム?」
「魔法じゃない、科学だ」
 起動画面の黒いところが終わり、デスクトップが表示されてより輝きを放ったパソコンを見て、ルイズが驚いたように(つぶや)いた。
「うわあ、なにこれ?」
「ノートパソコンの画面だよ」
「綺麗ね……。(なん)の系統の魔法で動いてるの? 風? 水?」
「だから、科学だって」
 俺の言葉を聞いて、ルイズはきょとんとした無邪気な顔で、俺の顔を覗き込んでくる。
「カガクって、何系統? 四系統と違うの?」
「だから、魔法じゃないって!」
 俺が手を振りながら講義すると、ルイズは自分のベットに深く座り込み、足をぶらぶらし始める。そして、済ました顔で言ってきた。
「ふーん……でも、これだけじゃ分からないわよ」
「なんで? こんな物、こっちの世界にあるのか?」
「……ないけど」
 ルイズが口を(とが)らせる。……絶対信じてないな、この顔は。
「無いんだったら、信じてもいいだろ! なんなら、もっと(ほか)の物を見せようか!?」
 俺は自分の荷物に指を差しながらルイズに言う。こちとら大変な思いをして持ってたんだ。こっちの世界では無い物も沢山あるだろう……多分。
 するとそんな俺を見て、ルイズは長い髪を振り乱して、頭を振った。
「わかったわよ! 信じるわ!」
「ほ、本当か!?」
 腕を組んで、くいっと首をかしげながらルイズが怒鳴って言った。
「だってそう言わないと、あんた凄くしつこいんだもん! これ以上ヘンな物見せられるのも嫌だしね!」
「……まあ少し納得(なっとく)出来(でき)ない所もあるけど、分かってくれたならいいや。……それじゃあ、家に帰して?」
「だから無理よ」
「どうして!?」
 ルイズが困った顔で俺に向かって、俺が一番聞きたくない言葉を告げる。
「だって、あんたの世界とこっちの世界を繋ぐ魔法なんて――『ない』もの」
「……え? な、なら俺はどうしてこの世界にやって来れたんだよ!」
「そんなの知らないわよ!」
 帰る方法が『ない』と聞かされ声を
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