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ゼロの使い魔 新たなる物語
第1話 気が付けば使い魔!?
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たちのことを思い出し、嫌な方に考えが走り始めた。それにつれ、俺の背筋が寒くなってきて、冷や汗が流れる。
 確認の為に、ルイズの肩に手を置き俺は聞いた。
「お、お前ら、マジで魔法使い?」
「そうよ。わかったら、肩に置いた手を退()かしなさい! 本来なら、あんたなんか口が聞けるような身分じゃないんだからね!」
 俺は手を退かすと同時に、腰の力が抜け地面に膝をつける。
 ……夢だ。これは何かの夢に違いない。……それなら……。
「ルイズ」
「呼び捨てにしないで」
「じゃあ、ルイズさん。お願いがある……殴ってくれ」
「……え?」
「もう一度言うぞ。……俺を思いっきり殴ってくれ」
「な、なんで?」
「そろそろ夢から覚めたい。いい加減、夢から覚めてインターネットがしたいんだ」
「インターネット?」
「インターネットも知らないのか、俺の夢の住人は……。まあいいや、気にしなくていいから、俺を早く殴ってくれ」
「……よく分からないけど、殴ればいいのね?」
 そう言いながらルイズは(こぶし)を握り締める。
 お願いを聞いてくれるんだから、夢の住人だけど一応お礼はいっておこう。
「おりがとう。……それじゃあ、お願いします」
 拳を受け入れる体勢になった俺に向かって、ルイズは拳を振り上げながら、(けわ)しい顔で言ってきた。
「……なんで、あんたはのこのこと召喚されたのよ? このヴァリエールの三女が……。由緒(ゆうしょ)正しく(ふる)い家柄を誇る貴族のわたしが、なんであんたみたいのを使い魔にしなくちゃいけないの? ……契約の方法がキスなんて、誰が決めたの?」
「知らん。むしろ俺が聞きたいくらいだ。……いいから、早く殴ってくれ。悪夢から覚めたい……」
 俺の今思う正直な気持ちを普通に伝えた。……マジで知らねえよ。魔法が実在する事だって知らないんだから。
「……悪夢? それはこっちの台詞(せりふ)よ!」
 俺の言葉を聞いて頭にきたのか、ついに俺に拳が落とされ、頭を思いっきり殴られる。
「ファーストキスだったんだからね!」
 恨みこめたルイズのパンチのあまりの威力に、俺もそうだよ……と思いながら、意識が薄れていった。



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 高校二年生の十七歳。運動神経、普通。成績も中の中。彼女いない暦十七年の俺は、つい先ほど突然あった女の子からキスをされた。
 今日はノートパソコンを修理しに、ゴールデンウィークなので母さんの実家に一週間ほど遊びに行く為、肩にかける式の大きくて重いバックと小さ目のバックを一つずつ肩にかけながら、両肩にバックというヘンなスタイルで修理の店に向かった。
 そしてノートパソコンを受け取りバックにしまいながら、これでインターネットが出来るー……
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