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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
夏の終わり
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そう言ってもらえると助かる。では続きを……」

 クキュルルルル〜……

 え、何? 今の可愛い音。

「………」

「上杉……お前……」 

「ごめんなさ」

 キュルルルルル〜……

 も、もしかしてお腹の音だったり?

「あれ、上杉ってさっきも何か食べてなかったっけ?」

「大丈夫」

 そう言って上杉候補生はポケットに手を入れると拳大の何かの包みを取り出して開け始めました。あれ、あの包みって前にクロエが持ってきた。

「屋台で売ってた」

 包みを空けた中身はやっぱりミートパイでした。え、ずっとポケットに入れてったんですか? その大きさを?
 そして上杉候補生はそのミートパイを両手に持って口に……

「止めんか馬鹿が!」

「ぐふ……」

 これまたいつの間に回りこんだのか榛名2尉が上杉候補生の後ろから拳骨を落としました。それでもミートパイを落とさないところを見ると物凄い執念です。

「終わってからにしろ!」

「な、何かカオスね……」

 鈴さんの呟きが聞こえます。全く持ってその通りです。EU勢の方は国家代表がすごくて、アジア勢は候補生がすごいです。両方とも普通って言うのはないんですか……あ、もちろん鈴さんはここまで濃くはありませんけど。
 そんな3人を見ていると上杉さんが私の視線に気付いたのか……何故かミートパイを半分に割って差し出してきました。

「食べる?」

「没収!」

「あー……うー……」

 その差し出されたミートパイごと榛名2尉が取り上げました。やっぱり速い。上杉候補生は手をバタバタさせながらも無駄と分かったのか諦めて大人しくなりましたが……

 クギュルルルルル〜……

 お腹の方はやっぱり大人しくなりませんよね。

「連れて来ないほうが良かった……」

 榛名2尉が眉間に皺を寄せて右手で頭が痛そうにこめかみを押さえます。

「あらあら、面白いわね日本の代表と候補生は。ワタクシたちも同じことをしましょうか鈴ちゃ〜ん」

「や、やめてください華代表!」

 そういう声の方を向くと華代表が鈴さんにべったりと抱きついていました。
 え、なにこの状況……

「んー、スベスベ〜! やっぱり鈴ちゃんはワタクシのものですね!」

「ちょ、とにかく一回離れてくださいってば!」

「華代表、それくらいにしてください」

 私がどうしたらいいかオロオロしていると見かねたのか李候補生が二人の間に割って入りました。
 ブレーキ役みたいな感じなのでしょうか? 何にしてもこれで進められそう……

「あらあら、紅ちゃんも混ざる―? 紅ちゃん寂しがりだもんね〜」

「な……そんなことはありません!」

「無理しな
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