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アラベラ
第一幕その六
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え、請求書ではありません」
「?では何だ」
「こちらです」
 彼は手に持っていた書類をヴェルトナーに手渡した。
「名刺か。またえらくいい紙を使っているな」
 彼はその名刺を手にしながら呟いた。
「何と・・・・・・」
 そしてその名刺にある名を見て思わず声をあげた。
「貴方、どうしたの!?」
 アデライーデは夫のその唯ならぬ様子を見て気になって尋ねた。

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