―修学旅行 最終日―
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「ストップだ!」
斎王のフィールドで回っていた、ジ・エンプレスのカードが俺のかけ声で止まり、示したカードの位置は……正位置。
「これによりジ・エンプレスは正位置の効果を得ます。このままターンエンド」
「明日香たちのことを答えてもらう! 俺のターン、ドロー!」
斎王に対して今なお腸が煮え繰り返そうだが、それではデュエルには勝てない、と頭は冷静に物事を捉えようとしている。
熱くなりすぎて焦っても何の得もない、いつも通りのデュエルをするためにも、もっとも信頼するアタッカーを召喚する。
「俺は《マックス・ウォリアー》を召喚!」
マックス・ウォリアーATK1800
DEF800
三つ叉の機械戦士が飛びだした瞬間、予期せぬタイミングで斎王が行動を起こした。
「この瞬間、《アルカナフォースIII−THE EMPRESS》の効果を発動します。『女帝』の正位置は豊穣を意味する――相手モンスターが通常召喚に成功した時、手札からモンスターを特殊召喚出来ます。《アルカナフォースXVIII−THE MOON》を特殊召喚」
アルカナフォースXVIII−THE MOON
ATK2800
DEF2800
想定外の最上級モンスターの登場に驚く間もなく、アルカナフォース特有のルーレットが回転し始める。
「……ストップだ」
「運命が示したのは逆位置。よって、《アルカナフォースXVIII−THE MOON》は逆位置の効果を得ます」
アルカナフォースは確か逆位置がデメリット効果だったはずだと思いだし、不幸中の幸いだと胸をなで下ろす。
「バトル! マックス・ウォリアーの攻撃力は400ポイントアップし、ジ・エンプレスに攻撃! スイフト・ラッシュ!」
最上級モンスターであるザ・ムーンが召喚されようとも、俺がこのターンにやるべき行動はこれ以外にはない。
むしろ厄介な効果を持つジ・エンプレスだからこそ、早々にマックス・ウォリアーは戦闘破壊した。
斎王LP4000→3100
「マックス・ウォリアーはモンスターを戦闘破壊した時、攻撃力と守備力が半分になる。ターンエンドだ」
「私のターン。ドロー」
最上級モンスターがいる余裕だろう、ジ・エンプレスが破壊されてダメージを受けようとも、斎王は涼しい顔でカードを引いた。
「私は《アルカナフォースVII−THE CHARIOT》を召喚」
アルカナフォースVII−THE CHARIOT
ATK1700
DEF1700
いくつもの触手が飛び出た戦車型の、アタッカークラスの攻撃力を持ったモンスターの登場に、内心で少し残念に思う。
「バトル。ザ・チャリオットでマックス・ウォリアーに攻撃。フィーラー・キャノン!
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