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双翼の願い

双翼の翼

[2]次話
・・・・・・・痛い
なにかが腕を圧迫している
ああそういえば被弾したんだった

少しずつ視界が戻ってくる

目の前に映し出されたのは
ショートしてバチバチと火花が立っているコード類
自分の血なのか赤いラインが入ったキーボード
そして穴が開いたグラスコクピットから射し込んで来る朝日が
とても綺麗だった


・・・・・・・・・・・・・・そこで意識は途絶えた


「・・・・・・ここは?」
天井が有るという事は室内で
且つ白が基調色の殺風景な部屋だ
四肢は動かせない
バンドで固定されている
どこかで見たと思ったら捕虜にされた敵兵に縛る物だった
要はここは敵地の病院施設か何かという事になる
だが見える範囲でも体には好意的な処置が施されている
・・・・・・尋問の道具にでもされるのか?
冗談はよしてくれよ
俺はなにも人殺しがしたくて空を飛んでいた訳じゃないんだぜ
それが今はこうして捕虜として捕まっている
そんな思考を巡らせていた時誰かが部屋に入ってきた


「・・・・・・ふむ かなりの重傷だったみたいだが
経過は順調なようだな」
「・・・・・・・・・・・・」
「おいおいだんまりかな?
何せ民間機を操縦していたら
行き成り撃墜されたんだ 無理もないな」
「・・・・ここはどこです?」
「見ての通り病室さ」
「・・・・自分は何故落とされたのか教えては貰えるんですか?」
「言えないな  と言ったら怒るだろう?」
「・・・・・・・・」
「君の機体には 試験機だね あれは少々危険でね
危険な芽は早めに積ませてもらった」
「・・・・・」
「君もおかしいとは思わなかったかね?
操縦者の意識レベルで機動性が上昇するなど」
「・・・・・確かに異様だとは思ってました」
「素直でよろしい あれは精神感応・・・・つまりは操縦者の意識が直接
機体に流れ込む仕組みで 機動性が上がる訳だ」
「実際は反応速度と自由なリミッター解除による向上・・・・ですよね?」
「物分りはいいようだな」
「ええまあ」
「・・・・そしてそのシステムは2つある」
「1つは俺の?」
「そうだ そしてもう1つは・・おや来たか」
「失礼します」
[2]次話


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