暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第39話 ガールズトーク
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リカが言うのは分かってるわよ」……ならなんで聞いたんですか……」
「いや、前から少しシュウのいない所で一度聞きたかったんだけど、あたしが言いたいのは――いくら兄妹でも、仲良すぎなんじゃない? ……ってこと」
「えっ、そうですか?」
 そうなんだろうか? あたしには兄妹がいなかったので良く分からないのだけど……リズさんたちの前では兄妹を演じているから(クセになっている為)、そこまでには見えないはず――
「だって、頭撫でられて嬉しそうにしてたりしたことあるじゃない」
 ――無いとは言いきれなかった。

「あ、あれはお兄ちゃんが勝手に……」
「いーや、あたしにはシリカがばっちり嬉しそうにしてるように見えたわよ」
「そ、そんなこと……」
「あたし……シュウがシスコンで、シリカは大変だなぁ――って何回か思ったことがあるんだけど、最近は違うと思ったのよね。……最近は――シリカも実はブラコンなんじゃないのかな、って思い始めたのよ」
「………………そ、そうなんですか」
 あたしは何とか言葉を口から出し、そう言った。
 シュウさんが『シスコンって言われると、地味に傷つくんだ……』と前に言っていたけど、今その気持ちが良く分かった。

 あたしはブラコンなんかじゃなくて、普通に一人の異性としてシュウさんが好きなんだけど……あまり自分でもこの気持ちは良く分からず言葉に出来ないので、今リズさんの誤解を解いたとしても、多分上手く説明できない。
 なのであたしは、
「ねえ、どうなの? 実際、シリカはシュウのことどう思ってるの?」
 と、ガールズトークのノリで聞いてくるリズさんに、どう返事するか迷った。

 そして、あたしが困りながら何も答えずにいると、リズさんは質問を変えてこんな事を言ってきた。
「じゃあ質問を変えるけど――もしあたしがシュウと付き合いだしたとしたら、どう思う?」
「そんなのイヤに決まってますっ!!! ……あ、いや……その……べ、別にリズさんが嫌というわけじゃ……って、リズさんハメましたね!」
 条件反射のように即答してしまった後、リズさんに悪い事を言ってしまったと思い謝ってしまったが――謝ってる途中に、あの質問がリズさんの思惑道理(おもわくどうり)だった事に気付く。
 あの質問でリズさんは、あたしの反応を見てシュウさんの事をどう思ってるかを知ろうとしたのだ。
 あたしは見事に誰でも……多分、相当鈍い人意外(例えばシュウさんとか)分かるような反応をしてしまい、その恥かしさと気持ちが知られたことで顔がだんだん熱くなっていく。
 赤くなるとますます肯定してしまう……と、考えれば考えるほど顔が熱くなっていって、そんな顔を見られたくないので、あたしは下を向く事にした。

 でも、下を向いたのはさらに逆効果だったらしい。

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