第66話 =リクヤVSサウス=
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「にしてもでかい盾だな、それ」
「あなたのその武器に比べればまだ普通の方だと……」
でも、そのカラーリングとかがちょっとしたことを思い出させるのだけれど…。彼女が持っている盾はその鎧と同じく赤を基調としたものだが十字に白い線が入っている。
いうなればあのヒースクリフさんの盾の色が赤と白の逆転したもの…それで間違いないだろう。
「そういえば、まだ自己紹介まだだっけ。リクヤだ、よろしく」
「サウスっていいます」
互いに名乗った後、向こう側からデュエル申請が飛んでくる。これもあの時代とあまり変わっていないものだが1つだけ明らかに変わっているところがある。向こうでは『死』を防ぐために『初撃決着』だったのだがこちらでは『全損決着』…つまりは、正当な殺し合いということだった。思わず息を呑んだがここは死の恐れが皆無のゲーム、ということを思い出しYesに触れてそのデュエルを承諾する。
「………よし」
60秒という待機時間に拳装備と長い自分の得物を確認して集中しなおす。サラマンダー側やシルフ・ケットシー側が何かざわざわとしているが次第にそれも聞こえなくなりカウントのピコン、ピコンという音すらも聞こえなくなった。目の前には盾を構えたサウスが。その光景すらも偶然なのかあのヒースクリフさんの構え方と似ている…盾装備の知り合いがいないから他に比較する人物がいないんだけど…。
…リベンジ戦ってわけ…かな…これは。
そのカウントが0になった瞬間、翅を一気に震わせて特攻を仕掛ける。
「……はぁっ!!」
先手必勝、剣を上段に構えてダッシュするソードスキル『アバランシュ』を模したように一気に近づく。エフェクトなどは発生しないがあの形はがむしゃらに行くよりも有効な攻撃を与えられる。
だが、その攻撃はもちろん通ることがなかった。
「…ん?……っと!」
当たり前だが盾に阻まれた。
何かがおかしいと思ったがすぐさま片手剣での突きが飛んでくるのでそれを退避しつつ左手のアームで弾く。退いたのを追いかけてくるように盾を前にして飛んでくるのを迎え撃とうと刀を振るがこれまた不思議な感覚とともに防がれ、剣が肩を掠め
1割ほどHPが削られる。
「…っ……なら!」
接近しているサウスの顔めがけて拳を繰り出すがそれも、盾を少しずらすことによって防がれる。刀などの剣類の武器では防がれるのかと思い拳でいってみたがどうやらこれも違うらしく違和感が発生して盾へとぶつかった。その違和感の正体かどうか判らないが見えたのは「手ごたえが皆無」。それが今の『アバランシュ』もどきと拳撃を繰り出した結果見えた共通点。
「……っ……なんだよその盾」
上手に攻撃が受け流されている…というわけではないのが今の短い攻防だけで
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ