第二章 A's編
第五十二話 『聖夜』
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「これは主の流す涙…私はどこまでいっても所詮道具だ。悲しみなどない…」
「くっ…! バリアジャケットパージ!」
フェイトがジャケットをパージして拘束を吹き飛ばす。
「悲しみなどない? そんな言葉を、そんな悲しい顔で言ったって…誰が信じるものか!」
「そうよ! あなたにもれっきとした心があるはずよ。それは自分を誤魔化すための嘘にしか聞こえないわ!」
「はいです!」
「あなたは、悲しいって言っていいんだよ? あなたのマスターは、はやてちゃんはきっとそれに答えてくれる優しい子だよ」
「だからはやてを開放して…! 武装を解いて! お願い!!」
私達の叫びは、夜天の魔導書は無言で通す。
しばらくしたら突然地面のあちこちから火柱が上がりだした。
これは、もう完全な暴走も近いってこと!?
士郎はなにをやっているの!?
「…早いな。もう崩壊が始まったか…。私も時期に意識を無くす…そうなればすぐに暴走も始まる。意識のあるうちに主の望みを叶える」
「それは私達の消去ということ…?」
「そうだ…」
「はやてはそんな事を願う子じゃない!」
「だが主は…」
「何度も言わせないで! はやてはそんな子じゃない! あなたが勝手に暴走しているだけよ」
「そう思いたければ思うがいい…。私は世界を滅ぼす…」
くっ! 聞く耳なしか!
「なら…なんとしてでも私はあなた自身も救ってみせる! 嫌だと言っても無駄よ? もう決定事項なんだから…! だから…!」
私は剣を握り駆けようとする。
それに追尾するようにフェイトが並んで、
「あの駄々っ子を一緒に止めよう、シホ!」
「ええ!」
そして私とフェイトで同時に夜天の魔導書に斬りかかる。
「お前達も我が内で眠るといい…」
夜天の魔導書は本を私達の方へと開いた。
何をしようというの…?
でももう止まることはできない…!
そして斬りかかった途端、魔法陣に防がれた。
瞬間、悪寒が襲う。
気づいた時には私とフェイトの体は発光しだした。力が抜けていく感じがする…!
「闇に、沈め…」
「あ、やばいかもしれない…。なのは! フィア! 後は頼ん―――…」
「シホちゃん! フェイトちゃん!」
「お姉様! フェイト!」
二人の声が聞こえてくるがそこまでで私の意識は途絶える。
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